経営理念

昨年末、後輩のための集客についての勉強会に参加しました。

その時に、まず「何のために鍼灸院を経営するのか?」が大事で、経営理念を考えようという話になりました。

当院も開業してもう10年以上経ちますが、明確な文章にしたことはありません。
どういう思いで開業したかは、ブログに書いたり、プロフィールなどに載せています。

途中、何度か考えたこともありますが、こういう大事なことって、決めるのに時間がかかります。
忙しくなると後回しになり、今さらもういいやと思っていましたが…
時間をかけて昨年末から考えることにしました。

まずは、経営理念を掲げる必要性、どう考えたら良いかなど、YouTubeも見たりして、いろいろ調べました。
そして、一人で考えるのではなく、従業員、といっても副院長とですが、二人で考えました。
夫婦二人の治療院ですが、それぞれの思いや要望も再確認できて良かったです。

その結果、
ありたい姿や目指す目標として 「ビジョン(Vision)」、
使命や果たす役割として 「ミッション(Mission)」、
具体的な行動指針、価値観として 「バリュー(Value)」、
を考えました。
この内容や捉え方もいろいろ考えはありましたが、一番しっくりきたものにしました。

何となく分かっているつもりでしたが、言葉にすることで、意識するようにもなりました。
絵に描いた餅にならないよう、このホームページにも載せています。

それぞれの内容については、また詳しく説明していきたいと思います。

これまでも、年間や月間の「目標」は考えたりもしてきました。
開業当初から、回りの環境や思いも変わってきました。
また今後も変わることはあるかもしれません。

それでも、今後の残りの人生をどう生きて行くかを大事にしたいと思いました。
人生も折り返し地点が近づき、そんなことを考えるようになっています。

 

(院)

親の介護で学ぶこと

しばらくご無沙汰していましたが、父の介護も現在進行中です。
もうすぐ1年、介護認定の更新もありましたが、要介護3を継続です。

介護状況に大きく変わりはありませんが、少し意欲が感じられるようになりました。
すると、急に外出してみたり、転倒したり、救急車にお世話になったり、色々トラブルも起こります。
それでも、その都度、知恵と工夫で何とか過ごせているようです。

困ったことをどう前向きに考えるかで、介護の捉え方は大きく変わるように思います。
トラブル時はそれどころではないときもありますが、一歩引いた目で見られると良いのかもしれません。
どっぷりつかり過ぎない、良い加減、レスパイトも大事だと思います。
(仕事を辞めて介護に専念なんかも止めた方が良いと思います。)

そんな親の介護を通して、良かったと思うことをあげてみます。


1) 臨機応変になる

上にも書きましたが、困った事が色々起こります。
今まで出来ていたことが出来なくなったりもします。
体調が急変することもありました。
(たいてい夜間や休日だったりします…)

ある程度予測できることもありますが、そうはいかないことも多いものです。
決められたことをこなすだけでは、介護はしんどいものになります。
思い通りにいかないことも多いからです。(育児も同じですね)
それを苦にしない為には、普段から臨機応変な考えを持つ必要がありますね。
少々のトラブルには動じなくなりました。

あと、意外と直感が当たります。
長く見ていると分かることがあります。
鍼灸院の患者さんでも同じく、定期的に長く通って頂いているとその変化に気付くことがあります。
こういう感覚も、普段から養われていくんだと思います。
言葉では言い表せない感覚(第6感?)も研ぎ澄まされていくように思います。

 

2) 今を大切にできる

元気な体や命には限りがあることを感じます。
若いとき、元気なときに、病や死を意識することはあまりありません。
でも、それらはいつやってくるか分かりません。
将来の為に、老後に備えていても、老後が来ないこともあります。

大きな災害や戦争のときも意識できますが、身近でなかったり、時間が経つと忘れてしまいます。
身近な家族を介護や看病をしていると、それが「いつか」や「他人事」では無くなり、
「今」の「自分事」になります。

介護の為に時間は取られますが、そのお陰で大事なことに時間を割くようになりました。
今できることを、今することも大事だと思うようになります。

 

3) 今後の人生を考える

親の老いを見ることで、自分もいつかこうなるんだと想像します。
もちろん、育ってきた環境や時代が異なるので、同じようにはいかないこともあるでしょう。
けど、血の繋がる親であれば、遺伝する部分もあります。
性格も似ている所を感じます。
良い所を引き継ぎたいですが、衰えていく時は、どちらかと言うと悪い所に目がいってしまうもので…

そうなら無いように気をつけます。
望みを相手に伝えることは大事に思います。
老いたときに心身ともに穏やかに過ごす為には、若いときの過ごし方や、人とのつながりも大切に思います。

 

親の介護を通して、そんなことを学ばせてもらっています。

 

(院)

第29回 アレルギー週間 市民公開講座

日本アレルギー協会では、毎年2月にアレルギーに関する市民公開講座を開いています。

 

関西支部では、

京都(2/25(土))、滋賀(2/26(日))、和歌山(2/11(土))がWEB開催、

大阪(2/18(土))、奈良(2/23(祝))、兵庫(2/19(日))は会場とWEBの同時開催で、

おこなわれます。

また各会場とは別にzoomにて、

2月26日(日)『第29回 アレルギー週間市民公開講座 オンライン講演会』

https://www.jaanet.org 

も開催されます。

(※こちらは滋賀の講座と日時が同じなので、重複注意です)

 

近年は特にアトピー性皮膚炎の新薬が続々と出てきて、これからのアトピー治療は大きく変わるといわれています。

アトピー性皮膚炎をはじめ、食物アレルギー、喘息など、アレルギー疾患の最新の知識に触れてみませんか?

 

講座ではアレルギー専門医への質問も受け付けています。

居住地に関わらず、どの会場でも参加・視聴ができます。
すべて無料ですが、定員があり、事前申込が必要です。

 

詳しくは

日本アレルギー協会関西支部HP
『第29回 アレルギー週間市民公開講座』

からご確認ください。

(副)

今年の花粉は?

松の内も終わりますね。

やっとお正月が終わったばかりですが、花粉症のお話です。


日本アレルギー協会によると、今年の関西地方の花粉は2019年並みの大量飛散が予測されるそうです。

今年は花粉症対策をしっかりしておく方が良さそうです。

 

スギの花粉は例年1月〜2月に飛散します。

スギ花粉の後、ヒノキ花粉の飛散か始まりますが、スギとヒノキは同じヒノキ科で、共通抗原性があります。
そのため、スギ花粉症がある方の70〜80%にヒノキ花粉症もあるそうです。

症状が長く続くのは辛いですね。

 

花粉症があっても、体調によって症状の出方は変化します。

粘膜がしっかりしていれば、バリアされて、免疫が過剰に働くことを防ぐからです。

  

粘膜に小さな傷があったり、粘膜が乾いていて、花粉を洗い流せずにいると、強い炎症につながります。

鼻や目、喉の粘膜の傷を治して、潤いのある、丈夫な粘膜を保つことが大切です。

粘膜は血流によって栄養されるので、鼻や目、喉の血流を良くすることが対策になります。

 

鍼灸は、薬とは違い、必要な所へ血流を促すことができます。

細胞は毎日少しずつ造られて、新しく入れ替わるので、毎日のセルフケアも効果的です。

粘膜が整うのに少し時間がかかるので、花粉が増える前からケアを始めるのがポイントです。

 

また、花粉が付着して免疫が作動してしまうと炎症が増えますが、鼻の粘膜にワセリンを塗っておくと、花粉が弾けず、免疫細胞が活発化しにくくなるようです。

 

鍼灸とワセリン、今から始めて、春を楽しく過ごしましょう!

 

(副)

映画と勉強会

先週末は、いつもと違う日曜日の過ごし方でした。

 

まずは久しぶりに映画を観に行きました。

いろんな方にお勧めされていた「すずめの戸締り」です。

新海誠監督の映画は初めてでした。

震災もテーマになっていたので、人によってはしんどいところもあるかもしれませんが、とても良かったです。

ここ数年で見た映画は、「すみっこぐらし」、「おいしい給食」、「ワンピース」と、子どもに合わせての作品が続きましたが(今回もそうでしたが…)、今回はとても感動的な作品でした。

グラフィックもさることながら、最後の結末には、思わず涙しました。

内容は詳しく書きませんが、大切な人を亡くされた人には、是非見て貰いたい映画です。

悲しむよりは、癒されるのではないかと思います。

 

そんな感慨にふけった後、後輩の鍼灸院へ行き、勉強会に参加しました。

新しい会員向けで主に準備の為に行きましたが、講義してくれた先生の内容がとても良かったです。

内容は経営(集客)についてでしたが、なぜ鍼灸院を経営するのかも問われ、私もとても為になりました。

開業して年数が経つと、治療がしっかりしていれば、集客は頑張らなくとも良くなります。

そしてそれ以上に忙しくなります。

すると、目の前のこと、優先順位が高いことに、追われがちになります。

でも、優先順位が高い=大事なこと では、ありません。

とても大事なことでも、ついつい後回しになってしまうこともあります。

むしろ大事なことを考えるには時間がかかるから、優先順位としては低くなってしまうのでしょう。

大事が小事に埋もれてしまいます。

 

目の前のことを、ちょっと横に置いてみることも大切です。

今回みたいに、人の為に動いたり、初心に戻ってみるのも良いのでしょう。

普段と違う日曜日の過ごし方で、そんなことを思いました。

 

年末年始は何かと忙しくなりますが、余裕も作って、大事なことにも向き合える時間にしたいと思います。

(院長)

鍼灸で乾燥肌ケア

乾燥の季節になりました。
治療院でも乾燥からの肌荒れ、湿疹、ドライアイの症状を感じる方が増えています。

アトピーの方は、
・ 肌の水分を保つ力が弱い
・ Th2というタイプの免疫が活性しやすく、様々な刺激に反応しやすい
・ かゆみを感じやすい

という体質を持っています。

乾燥して表皮や粘膜に小さな傷ができれば、大気にある異物が付着して反応し、炎症をおこしてしまいます。

異物の侵入を減らすために、まずは保湿が必要です。

患者さんは、腸などのお腹のケア、食事に気をつけることに注目されますが、
異物にさらされている皮膚・粘膜の表面で、炎症をおこす免疫細胞の活性が始まるので、最前線である皮膚・粘膜表面のケアがとても大切です。
炎症が増えないように、肌表面の傷はなるべく早く治したいものです。


鍼灸では、皮膚・粘膜の対策として、
○ 皮膚・粘膜を強化する
○ 痒みを伝える神経の活性を落ち着かせる
ことができます。

湿疹のある患部には、循環不良があります。
鍼灸で患部の循環を促して細胞が修復されやすくします。
また、刺鍼によって皮下に微細な傷をつけることでコラーゲンなどの皮下組織の再生が活性します。

湿疹のある皮膚では、かゆみを伝える神経が活性して、かゆみを感じやすくなっています。
掻けば皮膚に傷ができ、異物が侵入しやすくなり、炎症し、かゆみを伝える神経がさらに活性して、かゆみも増してしまいます。
鍼灸で皮膚の緊張をゆるめることで、かゆみを伝える神経の活性が落ち着きます。
つらいかゆみを減らすことができます。

鍼灸は腸などお腹のケアだけでなく、肌表面にアプローチして、辛いかゆみや肌の修復に対応しています。

(副)

 

体のためにセーブしない

しんどくなるのが心配で、やりたいことをやめたり、活動をセーブしすぎてしまう方がおられます。
とてもしんどくて、辛かったので、またそれに戻ってしまうのではないかと感じるためです。

不調を経験すると、多くの方が同じように感じられています。
楽しみだと思う予定があってもやめたり、しんどくなるかもしれないから、外出を控えたりされます。

でも活動を控えることは、かえって体が回復するのを邪魔することにもなります。

体は使うことで、活動することで、機能を取り戻していきます。

養生してある程度症状が落ち着いたら、次は活動していくことが大切です。

自分の体のことは、意外と自分にはわからないものです。
やってみてはじめて、ようやく、わかる材料が増えていきます。

はじめは少ししんどくなります。
でもしんどくなったことは、悪いことではありません。
しんどくなってしまったと、反省する必要もありません。

少しずつ負荷をかけていくことで、体が回復するスピードが速くなります。
回復しよう、修復しよう、と体が活性します。
いきなりきつい負荷は負担ですが、少ししんどいなくらいはちょうど良いです。

しんどくなったら、なってから休めばよいです。
「今日は頑張ったな」
「頑張って体の回復を助けたぞ」
と思って、安心して休んでください。

休む時に、セルフケアも味方になります。
お灸やローラーで体を労わったら、さらに回復を助けます。

しんどくならないように過ごすのではなく、やりたいことをしていくことで、体力が戻ります。
以前より、さらに元気にもなれます。

季節の変わり目、一緒に乗り切りましょう!

(副)

 

コロナ感染後の後遺症対策

新型コロナウイルス感染後の症状に、お困りの方が来院されています。

隔離期間を終えて、熱も下がっているのに、いつまでも咳が続いて、でも検査をすると陰性。

仕事に復帰されても、なかなか本調子とはいかず、困られています。

 

WHO(世界保健機関)では、後遺症について、「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの(通常はCOVID-19の発症から3カ月経った時点にもみられる。)」と定義しています。

症状は様々です。(以下)

疲労感、倦怠感、関節痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、不眠、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下

発生頻度は以下になっています。

罹患後症状

 

海外での45の報告(計9,751例)の系統的レビューでは、COVID-19の診断等の後2カ月あるいは、退院等の後1カ月を経過した患者の72.5%が何らかの症状を訴えていました。

別の海外の57の報告(計25万例)の系統的レビューでは、診断あるいは退院後6カ月かそれ以上で何らかの症状を有するのは、54%と報告されています。

 

コロナ罹患時の重症度

東京都福祉保健局より

 

年齢別でみると、子どもと高齢者に後遺症が少なく、現役世代が多いようです。

既往歴がなく、軽症であっても後遺症が残る、という結果になっています。

年齢的に、役割が多く、よく休めないことも関係していそうです。

 

鍼灸で、そういった後遺症対策が出来ます。

来院される方は、長引く咳、倦怠感、頭痛、が多くなっていますが、どの症状にも効果が出ています。

後遺症とされる様々な症状の多くが、普段から鍼灸で対応しているものです。

疲れがたまっていたり、体力が落ちた状態では、ウイルスにも弱くなり、感染しやすかったり、症状が取れにくくなることも不思議ではありません。

「家族が無事で私だけがかかりました。」 

「子供は元気になったのに、自分たち夫婦だけ長引いています。」

同じウイルスにさらされていても、体力や疲労の状態によって、症状の現れ方、残り方が違います。

 

身体の循環を良くして、良く眠れるように、良く休めるようにすることも大切です。

体力や疲労を回復させるのにも鍼灸が役立ちます。

出来ることはあります。

本調子でないと感じたら、鍼灸もご検討ください。

 

(副)

又吉直樹さんの YouTube をみて

8月ももう終わりですね。

娘の夏休みの宿題に付き合って読書感想文に取り組んでいたら、こんなブログタイトルになってしまいました。

 

最近、ピースの又吉直樹さんの You Tubeチャンネルを観ています。

又吉さんが、あるテーマについて持つ感想を100個あげる番組で、又吉さんが、ご自身のエピソードを交えながら話される内容が独特で、優しくて、楽しく聞いています。

番組の中で、「又吉直樹が考える、繊細さんのリスト」というのがありました。

 

繊細さんとは、HSP (Highly Sensitive Person) といわれ、周囲からの刺激を受けやすい繊細な人を指します。

後天的でなく、生まれ持った気質であるとされています。

言動や感情への共感性が高く、また、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、の五感と、体の感覚にも敏感であるとされています。

人口の2割ほどの方が、繊細さんにあたるそうです。

 

又吉さんご自身では繊細さんだという認識は無かったそうですが、「ネットで繊細さんについて調べたら、自分の顔写真が出てきて驚いた」と、言われていました。(笑)

お話を聞いていると、又吉さんが本当に繊細な感覚で、細かなことに気づいて、自分の行動を調節されていて、それがちょっとおかしくて、つい見てしまいます。

又吉さんの本も読みたくなりました。

 

さて、鍼灸では、繊細さんが困られる症状に対応しています。

音や光、臭いに対する「過敏症」です。

五感や体の感覚の過敏性については、後天的に変化する余地があります。

眼や耳、鼻や咽の粘膜の不調があると、感覚が正しく感じ取れなくなり、刺激に弱くなります。

刺激を感じ取る感覚器は、粘膜上に並んでいるからです。

感覚細胞がウイルスなどに壊されてしまえば、再生するまで感覚がなくなることもあります。
(コロナウイルスの味覚の喪失がそうです)

また、一部の感覚が鈍くなることで、逆に残った感覚が鋭くなることも考えられます。

 

粘膜の不調とは、病院で分からないほどの損傷でも、常にあったり、範囲が広かったりすると、症状につながります。

鍼灸でケアすると、感覚器のある粘膜の修復が促されて、過敏症がだんだん落ち着いていきます。

「洗剤の臭いが平気になった」、「目のしんどさが減った」、「味を感じるようになった」などの感想を聴きます。

 

繊細さんがいることで、世の中が優しくなるのだと思います。

優しい感性はそのままに、過敏症だけ落ち着いて、過ごしやすくなって頂きたい思います。

鍼灸は少し怪しい感じがしますが、優しく心地良い鍼灸もあります。

過敏がしんどい時は、鍼灸もご検討ください。

 

(副)

子どもが嘔吐をくりかえすとき

このお盆休み、前半は忙しく、後半は子どもの体調不良もあって、ゆっくり過ごせました。

 

このご時世なので不安がよぎりましたが、微熱程度で、両親に全く症状がないのと、抗体検査で陰性と出て、一安心。

主な症状としては、吐き気、くりかえす嘔吐で、年に1,2回発症することがあり、その都度、胃腸炎なのかな?と思っていましたが、以前も同じタイミングでありました。

同じタイミングというのは、ちょうど3年前も「発表会」の前で、緊張が高まっているとき、いわゆるイベントの前に体調を崩してしまうものでした。

繊細でストレスを感じやすいと言ってしまえばそれまでですが、これまでの努力が披露できず可哀そうで、親としては何とかしてあげたい、対策があるなら何とかしたいものです。

 

このようなタイミングでくり返し引き起こされる症状は、「反復性嘔吐症」、「周期性嘔吐症」、「アセトン血性嘔吐症」、以前は「自家中毒症」とも呼ばれていたもののようです。

 

その特徴としては、1)2)

数日間、繰り返し激しい嘔吐を繰り返す

間欠期は正常である

口臭がリンゴの発酵したような臭い(アセトン臭)になることも特徴の一つ

・起こす誘因としては 精神的ストレス(47%), 感染(31%), 疲労(24%)

・全身症状としては 嗜眠(93%),  蒼白(91%),  発熱(30%),  流涎(27%)

・消化器症状としては 吐き気(82%), 腹痛(81%), 食欲不振(81%), 嘔気(79%)

心理的または身体的な種々のストレスや緊張によって, 脳・消化管相互関連系が過剰に反応する

2~10歳くらいの子どもに多く見られ、思春期になると自然に治ることが多い

体の線が細く 繊細な子どもに多くみられ

 

太字が、娘にも当てはまったことなので、きっとこれなのでしょう。

 

その中でも「思春期になると自然に治ることが多い」というのは、救いです。

(大人になっても同じような症状が出ることも、まれにあるそうです。)

 

あと、一番つらそうな「嘔吐」や「吐き気」が、なぜ起こるかが疑問でした。

娘の反応点を見ても、自律神経に影響を与える「内耳」はそれほど悪く無く、「胃・食道」あたりは顕著でしたが、それはくり返しの嘔吐が原因として考えられます。

「内耳」を施術しても、症状はあまり良くなりません。

 

その理由としては、エネルギー源のブドウ糖が不足し、脂肪を燃焼することによって、この症状が引き起こされるそうです。

通常私たちは、ブドウ糖を燃やして体を動かすエネルギーを使っていますが、この症状が出ているときは、脂肪が主なエネルギー源となります。

その脂肪の分解過程でアセトン(ケトン体)が発生し、それが脳の嘔吐中枢を刺激し、頻回に吐くようになります。

(大人でも厳格な糖質制限で、一次的にそういった症状が出ることもあります。)

 

この病態が幼少期に多いのは、糖の蓄えが少ない上、代謝が活発で必要なエネルギー量も多いからで、その為、多くは成長とともに落ち着いていくようです。

ストレスで食事量が減っていたり、それにも関わらず活動量が多い時は、要注意です。

だから、大事なイベント前などに、よく発症してしまうのでしょう。

 

従って、予防法としては、そうなりそうな初期段階で、吐き気止めを服用したり、糖分を補給することで防ぐこともできるそうです。

 

そうなってしまった時の対処法としては、胃腸炎の時と同じです。

くり返しの嘔吐とこの時期なので、脱水が心配になりますし、本人もノドが乾き水分を欲しますが、水分や食物を急に補給しても、またすぐに吐いてしまいます。

胃腸に負担にならないように、ごく少量づつ、時間をかけて補給していきます。

水は吸収も悪いため、その子にもよると思いますが、飲みやすい糖分を含むイオン飲料や経口補水液を選ばれると良いようです。

うちの子は、ゼリーなども比較的、摂りやすいようでした。

 

鍼灸治療で出来ることは、対症療法になりますが、頭痛や腹痛などの痛みの緩和や、糖吸収や代謝を助けるために「小腸」「肝臓」などの内臓機能を上げることでしょうか。

 

ですが、そもそもの原因である「過労」や「食事」を気を付けることが大事に思います。

もうすぐ好発年齢を過ぎるので大丈夫かもしれませんが、注意して見守りたいと思います。

 

ちなみに、周期性嘔吐症の説明に、

遺伝的な要因があることも指摘されている

ともありました。

私(院長)も、子どもの頃、イベント前に、よく体調を悪くしていたようです。

今は、そんなことはすっかり無いので(お腹を下すことはありますが…)、娘にも「大きくなったら心配ないからね」と励ましています。

(院)

 

1)周期性嘔吐症候群 概要 – 小児慢性特定疾病情報センター

2)アセトン血性嘔吐症(周期性嘔吐症)< Doctors File