映画と勉強会

先週末は、いつもと違う日曜日の過ごし方でした。

 

まずは久しぶりに映画を観に行きました。

いろんな方にお勧めされていた「すずめの戸締り」です。

新海誠監督の映画は初めてでした。

震災もテーマになっていたので、人によってはしんどいところもあるかもしれませんが、とても良かったです。

ここ数年で見た映画は、「すみっこぐらし」、「おいしい給食」、「ワンピース」と、子どもに合わせての作品が続きましたが(今回もそうでしたが…)、今回はとても感動的な作品でした。

グラフィックもさることながら、最後の結末には、思わず涙しました。

内容は詳しく書きませんが、大切な人を亡くされた人には、是非見て貰いたい映画です。

悲しむよりは、癒されるのではないかと思います。

 

そんな感慨にふけった後、後輩の鍼灸院へ行き、勉強会に参加しました。

新しい会員向けで主に準備の為に行きましたが、講義してくれた先生の内容がとても良かったです。

内容は経営(集客)についてでしたが、なぜ鍼灸院を経営するのかも問われ、私もとても為になりました。

開業して年数が経つと、治療がしっかりしていれば、集客は頑張らなくとも良くなります。

そしてそれ以上に忙しくなります。

すると、目の前のこと、優先順位が高いことに、追われがちになります。

でも、優先順位が高い=大事なこと では、ありません。

とても大事なことでも、ついつい後回しになってしまうこともあります。

むしろ大事なことを考えるには時間がかかるから、優先順位としては低くなってしまうのでしょう。

大事が小事に埋もれてしまいます。

 

目の前のことを、ちょっと横に置いてみることも大切です。

今回みたいに、人の為に動いたり、初心に戻ってみるのも良いのでしょう。

普段と違う日曜日の過ごし方で、そんなことを思いました。

 

年末年始は何かと忙しくなりますが、余裕も作って、大事なことにも向き合える時間にしたいと思います。

(院長)

勝手にブックカバーチャレンジ

先日は院長のブックカバーチャレンジをご覧いただきました。
せっかくなので副院長も。
ということで、SNSに上げることもなく、このブログで私にとっての7冊をご覧いただきたいと思います。

最近はすぐ役に立ちそうな本ばかり読むようになっていますが、若い頃に読んで、今はあまり読み返さなくなった本も自分にとっては大切だなと思います。

一冊目

ノルウェイの森 上下  村上春樹

たいして本を読んでいなかった若い頃、本屋でふとジャケット買いをしたもの。
当時は何度も読み返して、この本の世界にひたっていました。

どこから読んでも心地よく読めたので、適当に開いては繰り返し読んでいました。

 

二冊目

風の歌を聴け  村上春樹

村上春樹さんのデビュー作です。
二十歳頃に親友がとても好きだと言っていて、私も!なんて盛り上がった思い出の一冊です。

 

三冊目

思い出トランプ  向田邦子

1980年に出版された短編集です。
何気ない仕草からうかがえる人の心が描かれていて、観察眼の鋭さにドキッとさせられます。
向田邦子さんすごいな、と思う一冊です。

 

四冊目

向田邦子の手料理  向田和子

料理が好きで、食べるのも、もてなすのも好きだった向田邦子さんの手料理を実の妹さんが紹介されています。
食にまつわるエッセイなどもあり、読み物としても好きな本です。

 

五冊目

第三の脳 皮膚から考える命 心 世界  傳田光洋

皮膚という、いずれアカとなって剥がれ落ちる細胞の賢さ、精緻さにワクワクしました。
2007年の古い本ですが印象に残る一冊です。

 

六冊目

新版 動的平衡  福岡伸一

これは院長も選んでいました。
生命は自らを作りながら、また積極的に壊しながら命を保っているという動的平衡。
福岡伸一さんの本は視点を変えてくれます。
老いることや死がマイナスでもないような、また、自分も役割を持つ自然の一部のように感じることができる一冊です。

 

七冊目

スイッチオンの生き方  村上和雄

こちらは遺伝子学の視点です。この方の「サムシンググレイト」という本も好きですが、この本は子供にも読めそうにまとめられています。
遺伝子は 99.5 %同じで、違うのはスイッチがオンになっているかどうかだけ。
遺伝子を研究した結果、私たち一人一人がとても貴重な存在で、また、一人一人にたくさんの能力が眠っていて、まだまだ全然使っていませんよ!と教えてくれます。
一人一人の存在を全力で肯定して励ましてくれる一冊です。

(副)

2020年5月15日 | カテゴリー : 本・映画 | 投稿者 : sorashiya

7days ブックカバーチャレンジ

ご存知でしょうか?

7日間ブックカバーチャレンジ

-企画概要-
読書文化の普及に貢献するチャレンジです。
好きな本を1日1冊、7日間投稿するというもの。
「本についての説明なし」に「表紙だけ」の画像をアップし、毎日1人の友達を招待してこのチャレンジに参加してもらいます。

 

後輩から招待されて、平常時なら遠慮させて貰っていたと思いますが、GWの休みも重なり、面白そうだったので個人的にSNSに投稿していました(院長)。

本来なら毎回誰かを招待する(バトンをつなげていく)のですが、相手に迷惑やストレスにならないかとか考えすぎて出来なくなるので、招待はせず、職場と自宅の本棚にあるものを緩く紹介していました。

すると、懐かしい友人から連絡があったり、他の人の紹介する本が面白そうで購入したり、過去を振り返ったり、これからを考えたり、思った以上に楽しめました。

折角なので、こちらのブログにも「まとめて」ご紹介させて頂きます。

大変な時期ではありますが、この機会に出来ること、ちょっと面倒なことも、何か挑戦してみるのも良いかもしれませんね。

 

1冊目

反応点治療

反応点治療 / 河村廣定

初めの一冊は、本というよりは教科書ですが、今の人生に最も影響力のある鍼灸の本です。

鍼灸学校に通うまでは、鍼灸は、何か魔法のようなものに思っていました。
それが、この「反応点治療」を河村先生から直接学ぶことができ、魔法ではなく、科学的に考えられるようになりました。
それでも不思議なことや知りたいことはまだ多く、今大学院に通うに至っています。

もう15年も前に出版されたものです。
それでも臨床を経てやっと実感できることもあり、教科書のように読み返しています。

技術や知識的なことだけでなく、鍼灸師としてどう患者さんの期待に応えられるのか、常に考えさせられています。

 

2冊目

センス・オブ・ワンダー

THE SENSE OF WONDER / RACHEL CARSON
センス・オブ・ワンダー / 訳 上遠恵子

自然が好きで、環境問題に取り組みたくて、農学部を選びました。
虫が好きで選んだ研究室も総合的害虫管理学(IPM)といって、環境保全も一つのテーマでした。
なのでレイチェル・カーソンといえば「沈黙の春」(Silent Spring)でしたが、今となってはこの本が気に入っています。

神秘さや不思議さに目を見はる感性。
大人になって失われてきているから、この本を大事にしているのかもしれません。
鍼灸師には、技術や知識も重要ですが、感性も大切に思います。

子育てする上でも、とても参考にしています。

 

3冊目

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ / 編 くさばよしみ / 絵 中川学

子どもの日(5/5に投稿)ということで、今日は絵本を。
でもうちの子にはまだ難しいようで、大人向けかもしれません。

2012年リオ会議でのウルグアイ元大統領ムヒカ氏のスピーチ内容です。
こんな大統領がいるんだと感動したのを覚えています。

この世界的な事態で、いろいろ考えることはあります。
家族や一人の時間が増えて、本当に必要なものや大切なものは何だろうと改めて考えさせられます。

そしてタイムリーなことにムヒカ氏のドキュメンタリー映画二作品が公開予定でした。
この事態で公開延期や中断されていますが、一つは期間限定(5/8〜9/1)でデジタル配信もされるようです。
こちらも楽しみです。

 

4冊目

焼きたて‼ジャぱん

焼き立て!!ジャぱん / 橋口たかし

最近はあまり読まなくなりましたが、昔はよく漫画も読んでいました。
ギャグ満載ですが、パンに関わる知識や面白さが楽しめます。

私は大学卒業後、パン工場で働いていました。
パン作りは楽しく、将来パン屋を開きたいと思っていました。

今と無関係の職業のように思えますが、私の好きなパン屋さんは著書に「転職時にパン屋か鍼灸師になるか悩んだ」と書かれています。

きっと職人になりたいんだと思います。
私は鍼灸師の道を選びましたが、今でもパンは大好きです。

 

5冊目

思考の整理学

思考の整理学 / 外山滋比古

特にこれからの時代は、知識より思考が必要です。
どんな分野でも、自分で考えるように言われたり言ったりしますが、考える力があれば、きっとそんなことを言われたり言わないわけで。
考えるのにもコツがあるように思います。
長く読み継がれているように、そのコツやヒントが具体的にわかりやすく示されていて、参考にしています。

 

6冊目

新版 動的平衡

新版 動的平衡 / 福岡伸一

福岡ハカセの本は、どれもワクワクさせられます。
いくつかの著書に、センス・オブ・ワンダーも登場します。
ハカセの原点は、昆虫少年でした。
虫から学ぶことは多いのです。

こちらは新版で、加筆や新しい章が加えられています。
こういう科学や医学の本は、古いものより新しい方が良くて、読み直しています。
生命について知ることは、仕事にも役立つことがあります。
治療も楽しくなります。

 

7冊目

虫きらいはなおるかな?

虫ぎらいはなおるかな? / 金井真紀

今日が最後の7冊目。
虫の本だけで7冊、いやそれ以上選べます。
それもありかと思いましたが、多くの人にとって虫は苦手なようで…
そんな虫はちょっと…という人にこの1冊。

虫嫌いの作者が、7人の虫の達人たちにインタビューしていき、虫嫌いを克服しようというもの。
やはり専門家の話は面白いものです。

知らない世界、知らない生き方に触れると、世界は変わるかもしれません。
もっと生きやすい世界に変わるかもしれません。

このブックカバーチャレンジも最後になりました。
人が紹介する本を見ても楽しいです。
知らなかった本も読みたくなって、いくつかポチッとしました。
ご興味とお時間のある方は、是非バトンを繋いでみてください!

(院)

2020年5月11日 | カテゴリー : 本・映画 | 投稿者 : sorashiya