アレルギー対策に腸のケア

3月ですね。
ようやく梅も咲き始め嬉しい反面、花粉が気になる季節です。

花粉症をはじめ、アレルギー症状に腸内環境が関係することは耳にしたことがあるでしょうか?

具体的には腸内細菌が腸内にある腸管免疫を調整し、腸管免疫が腸内細菌のバランスを維持するという仕組みがあります。

腸管免疫(GALT)には、腸内に入ってくる異物(食べ物、細菌、ウイルスなど)を監視し、必要なら攻撃し、有益なもの(食べ物や腸内細菌)は攻撃しない仕組み「経口免疫寛容」があります。

また腸管免疫は必要に応じて抗菌物質(IgA抗体など)を分泌して悪玉菌が増えすぎないよう調整しています。
一方で腸内細菌は以下の物質を出して免疫バランスを調整しています。

〇 短鎖脂肪酸(SCFA)(酪酸・酢酸・プロピオン酸) → 制御性T細胞(Treg)を増やし、炎症を抑える

〇 多糖類(PSA)(バクテロイデス属が産生)→ 免疫細胞を調整し、過剰な免疫反応を抑える

他にも腸内細菌は炎症を起こしやすくする物質も産生します(悪玉菌)。
また悪さをしない「日和見菌」も増えすぎると腸粘膜を傷つけてしまうことがあります。

アレルギー症状の緩和には腸管免疫と腸内細菌の良いバランスが必要そうです。
腸内環境が良ければ、免疫と腸内細菌のバランスも良くなります。

鍼灸は循環を促して腸内環境を改善します。
特に腸粘膜バリアを保つことが大切です。
善玉菌も粘膜を通過して腸外に出てしまうと病原性を持ったり、異物として免疫細胞に感知されたりします。

腸粘膜バリアの改善には血流が必要です。
鍼やお灸の優しい刺激は腸粘膜に血流を促し、修復を促します。
また、腸のぜん動運動を調節し、便秘や下痢も改善します。

発酵食品や食物繊維をとったり、適度な運動も腸内環境を整えます。

腸のケアをプラスして花粉の季節を一緒に乗り切りましよう!

(副)

 

反応点治療研究会 実技講習会2025年

鍼灸講習会 定期開催による「 学ぶ→ 実践→ さらに学ぶ 」のサイクルで知識・技術習得!

痛みはどのように出現するのか?
内臓疾患に対する鍼灸治療はどのように行えばよいか?
鍼をすると体にどのような神経反射が起こるのか?
など、毎回テーマを変えて2か月に1回、講習会を開催しています。

「鍼灸治療を解剖学・生理学に基づいて紐解いていく」
そんな講習会です。

午前は講義、午後は実技の2本立てで、実技は習得レベルに合わせて学べるので、学生さんや初めての方も安心してご参加いただけます。

【2025年度 日程と各テーマ】
第1回 1月19日(日)<基礎編> 反応点治療とは      <応用編> 頭部
第2回 3月9日(日) <基礎編> 反応点とは        <応用編> 胸部
第3回 5月11日(日)<基礎編> 痛みの治療        <応用編> 肩背部・上肢
第4回 7月13日(日)<基礎編> 痛みと内臓の関係     <応用編> 腹部
第5回 9月21日(日)<基礎編> 内臓の治療        <応用編> 腰部・下肢
第6回 11月9日(日)<基礎編> 鍼・灸・ローラー鍼の作用 <応用編> 全身・自律神経

午前の部 10:00~11:30 「講義」  午後の部 12:30~15:00 「実技」

【会場】
「講義」<基礎編> 灘区文化センター5階会議室(六甲道勤労市民センター:JR六甲道駅南接)
「講義」<応用編>・「実技」 ミントはり灸院 (JR六甲道駅より徒歩3分)
※ 講義会場は基礎編と応用編で異なります。どちらに来て頂くかは、こちらよりご連絡いたします。    

【対象者】
鍼灸師・鍼灸学校の学生

【参加費】
鍼灸師 7,000円 / 学生 5,000円 (午前+午後 1回分の金額です)

【持ち物】
鍼灸道具(普段使っているもの)・スリッパ・筆記用具。
服装は自由、ラフな格好で結構です。

【お申し込み】
反応点治療研究会のホームページからもお申込みいただけます。
https://hannouten.peatix.com/

 

「講義」だけなら 録画視聴も可能!

午前の講義のみ 録画視聴も可能です
当日参加が無理な方も、録画を後でご覧頂けます。
反応点治療を知りたい方、会場での参加が難しい方、日時の都合が合わない方、下記サイトURLかチラシのQRコードよりお申し込みください。

【オンライン講習費】
鍼灸師2,000円 / 学生1,000円 

【お申し込み先】
https://hannouten.peatix.com/

反応点治療実技講習会2025年

第31回「アレルギー週間」市民公開講座

あけましておめでとうございます。
2025年もどうぞよろしくお願い致します。

年が明けたばかりですが2月に開かれる市民公開講座のお知らせです。

今年も2月20日の「アレルギーの日」が近づきました。

この日にちなんで毎年2月にアレルギーに関する知識や最新の治療についての無料講座が全国で開かれます。

近年は特にアトピー性皮膚炎の治療薬が増え、選択肢が増えています。

一般の方にも分かりやすい内容になっているので、是非参加されてみてください。

関西では

2/2(日)兵庫、

2/8(土)奈良、

2/9(日)滋賀、

2/15(土)京都、

2/16(日)和歌山、

2/22(土)大阪で開催されます。

受講は無料ですが、事前申し込みが必要です。

会場参加、WEBでの参加も選べます。

各会場で内容が違うので、講演内容や申し込みについてなど、詳しくは「日本アレルギー協会 関西支部」HPをご確認ください。

その辛さは「冷房病」かもしれません

8月も後半ですがまだまだ厳しい暑さが続いていますね。
この時期気をつけたいのは「冷房病」です。
「冷房病」とは、冷房の効いた所と効かない所を頻繁に往復したり、冷房の強すぎる環境に長時間居たりすると、体温調節が上手くいかなくなって体に様々な不調が現れる状態のことです。

症状は多岐にわたります。
頭痛、倦怠感、肩こり、足腰の冷え、だるさ、食欲不振、下痢、不眠などです。

また、冷房の設定温度が低いと空気が乾燥して、鼻粘膜や喉粘膜が乾き、傷ができやすくなります。
小さな傷は、炎症や感染症に繋がり、鼻水や喉の痛みも出てきます。

症状は人それぞれ。
その方の弱い所に症状が現れます。

今の辛さは「冷房病」かもしれません。

不調のある方は、
冷房の設定温度を少し外気に近づけたり、
循環を助けるために体操したり、
冷房の強すぎる環境では羽織やひざ掛けも必要です。
長く冷房の中にいるのであれば、氷は入れず、常温か温かい食事や飲み物の方が良いです。

鍼灸では、その方に合わせて症状の原因に1つ1つ対応します。
冷房病は「自律神経症状」ともいわれています。
自律神経は体全体に働くイメージがありますが、一括りに対応できるものではありません。
自律神経は体の各所で、それぞれ調節しているので、不調に1つ1つ対策することがその理にかなっています。

外気が高温なので、冷房を使わないわけにもいきません。
ケアや対策をしながら、猛暑を上手く乗り切りたいですね。

(副)

災害支援とOB会セミナー

先週末、副院長は能登へ災害支援へ、院長は神戸で災害支援講義でした。
(能登支援についてはこちら → はり灸レンジャー第3回能登支援

二人が卒業した神戸東洋医療学院のOB会(天馬会)の総会後に引き続き、卒業生と学生が対象の合同セミナーがあり、「鍼灸ボランティアのはじめ方」というタイトルで、はり灸レンジャーの東北、熊本、能登半島での災害支援活動についてお話しさせて頂きました。

実は13年前のOB会セミナーでもお話しさせて貰っていました。
2011年、東日本大震災のあった年です。
その時は、被災障害者を支援する団体「ゆめ風基金」を通して、一ボランティアとして感じた被災地の様子を報告しました。

OB天馬会セミナー2011
(13年前のOB会セミナー)

まさかその先13年も東北支援が続き、こうして日本各地の災害支援に携わっているとは、思いもよりませんでした。

そんな「はり灸レンジャー」の成り立ちから、卒業生同士のつながり、被災地の様子、鍼灸でどんなことをしてきたか、ボランティアを始めるために必要なことなど。

OB会セミナー2024
(今回のOB会セミナー)

実技も入れて欲しいということで、セミナー会場を「避難所」と見立てて、ベッドの設営から施術の様子も紹介。
実際のボランティア現場では一人で活動することが無いので、とても焦りましたが、90分間、あっという間に時間は過ぎました。

何か忘れている気がしてならなかったのですが、案の定、片付けしている時に、いくつか紹介し忘れていたものに気付きました。
(写真にも写っている、机にも置いている施術マットなど…)

それは慌ただしいボランティア活動中にもあることで、準備がいかに重要か、改めて学びました…

セミナー後に、災害支援に興味のある学生さんが声をかけてくれたり、紹介した災害支援研修を申し込んでくれたりと、早速、行動に移してくれたことが嬉しかったです。

被災地で大変な思いをされている方々にもっと支援が届くように、発信も続けていきたいと思います。

(院)

5年振りの南三陸町

先週末、5年ぶりに東北訪問を果たすことができました。

東日本大震災の災害支援ボランティアとして、2011年から毎年、ときには年2~3回、東北に通っていた時期もありました。
仮設住宅から復興住宅や自宅再建へと移り始め(宮城県の仮設住宅の解消は2021年3月)、そろそろ災害支援としての訪問は終わるのかと思っていたところ…

新型コロナウイルス感染症の流行により、しばらくお伺いできなくなってしまいました。
コロナ禍も落ち着き、そろそろお伺いしても良いかと思っていたところ、今年の全日本鍼灸学会が仙台で開催、さらに、はり灸レンジャーの災害支援活動をシンポジウムで紹介することが決まりました。
仙台まで行って、南三陸町まで行かないわけにはいかないと、今回の東北訪問へとつながりました。

 

鍼灸学会の翌日、レンタカーで南三陸へと向かい、新しく建設された南三陸311メモリアル、追悼モニュメント、旧防災対策庁舎のある「南三陸町震災復興祈念公園」に向かいます。

南三陸町震災復興祈念公園

 

高く土地が盛られていて、元の位置に遺された旧防災対策庁舎がとても低く感じました。
5年前は工事中だったので風景は様変わりしています。
遺族の方は、庁舎の取壊しを望まれましたが、宮城県の管轄となり、遺される事が決まったようです。
私たちにとっては、津波の恐ろしさを知ることが出来る貴重な遺構となります。

南三陸町総合防災庁舎

 

南三陸311メモリアルのプログラムや展示は、震災が起きたら何ができるのか、自分事として考えられるように工夫されていました。
被災された方にとっては、当時を思い出すつらい内容かもしれません。
災害を経験したことがない人にとっては、防災や訓練の大切さ、人の命の尊さを実感できる内容です。
南三陸町を訪れた際は、是非、体験して欲しいプログラムでした。

南三陸311メモリアル

続いて、5年前はスケジュールが合わず伺えなかった『奏海の杜』の「交ゆう館かなみ」にお伺いしました。
新しい拠点に移られてから、初めての訪問です。

にこまーる

 

今回は平日昼間ということもあり、放課後デイの子どもたちはおらず、スタッフの方4人の施術をしました。
初めての方も2人おられましたが、鍼灸の効果を感じて喜んで下さりました。
セルフケアもしっかりお伝えすることができました。

奏海の杜「交ゆう館かなみ」

 

2012年から施術を受けて下さっている懐かしい方にもお会いでき、8年ぶり、10回目の施術をさせて頂きました。
近況もお伺いできて、とても嬉しかったです。
震災当初は鍼灸の経験もなく、コワゴワでしたが、今では楽しみに待ってくださっていました。
ご家族へのセルフケアもお伝えできて良かったです。
これを機に、またコロコロしていただきたいと思います。

今回の訪問は、震災から13年が経ち、被災地支援とは言えないのかもしれません。
それでも訪問を待ってくださる方がいて、私たちも会いたいと思う、そんな関係性があります。

これからも顔の見える繋がりを大切にしていきたいです。

(森川)

全日本鍼灸学会での発表

毎年、年1回、全日本鍼灸学会の学術大会があります。
今年2024年は宮城県初開催で、仙台国際センターが会場でした。

昨年の神戸大会に引き続き、13年前の東日本大震災の地ともあって、災害支援についてのプログラムも組まれていました。

全日本鍼灸学会プログラム

 

災害支援の「現状」として、はり灸レンジャーの長期支援について紹介させて頂きました。

長期的な支援は、はじめから意図していたものではなく、東北の復興に時間を要したことや、現地団体や被災者の方々からの要望に応える形で、実現したものになります。

長い復興過程では、生活再建が上手くいく人と、取り残される人の格差が徐々に開いていく「鋏状(きょうじょう・はさみじょう)格差」という問題もあります。
私たちが対象としてきた支援の届きにくい人や場所では、その支援の必要性をより感じます。

そういった長期支援の必要性、今後の課題などを、お話しさせていただきました。

(緊張の様子が伝わってきます…)

その他、災害鍼灸の「期待」、「課題」、そして能登半島地震の支援報告など、6人の鍼灸師や医師の発表があり、その後、討論も行われました。

全日本鍼灸学会シンポジウム

 

初めてのシンポジウムで緊張しましたが、座長の先生をはじめ、他の災害支援に関わる先生方のお陰で、何とか大役を務めることが出来ました。

災害支援に携わってくれる人が少しでも増えれば良いなと思っていたら、シンポジウム後に、参加の学生から「災害支援の為に何かできることは?」という有難いメッセージも頂けて、少しは貢献できたのかなと。

私たちの活動や、被災地での鍼灸師による災害支援のことを知って貰う為には、こういう発表も大切なことだと思いました。

今後も機会があれば発信していきたいと思います。

(院長)

はり灸レンジャー能登半島支援

先週3月19日と20日、能登半島地震の災害鍼灸支援として、輪島市に行ってきました。

はり灸レンジャーとしては、約4年半振りの被災地での活動、初めての能登訪問でした。
被災障害者支援団体「ゆめ風基金」の紹介により、輪島市と民間団体が連携運営する地域の拠点にて鍼灸支援活動を実施しました。
近隣住民をはじめ、高齢者デイサービス、福祉避難所の方々の入浴支援の場としても活用されています。

はり灸レンジャーメンバー

 

久しぶりの活動で準備や慣れるまでに時間がかかりましたが、施術時間になると続々と施術を受けに来られました。
支援先の現地団体が、地域の拠点として愛され、また事前に活動の案内チラシを近隣の避難所や拠点の各所に掲示してくれていたからです。

鍼灸マッサージ体験チラシ

 

施術場所の設営では、他の鍼灸災害支援団体の活動で知ったマスカーテープを使うことで、施術空間を上手く区切り、目隠しをすることもできました。
これまでの私たちの活動ではプライバシーが十分に確保されていなかったことは反省点です。

問診票、カルテも、他団体のものを参考に新しく改訂されたものを用いました。
コロナ禍を経たこともあって、体温測定や、血圧測定なども実施。
他団体と連携、活動を繰り返すことで改善されていった内容です。

マスカーテープで目隠し

 

施術に用いた鍼や鍼皿、消毒綿花は、セイリン社より提供して頂きました。
これまでの災害支援においても、必要なものを届けてくださっています。
ある程度継続した活動が見込まれれば、助成金を獲得し、活動資金から購入することも出来ますが、初動でこういった支援物資を提供して頂けることは、非常に有難いことです。

セイリン社より提供

 

現在の被災地での道路状況ですが、ちょうど訪問する直前(3月15日)に「のと里山海道」の下り線が全線開通し、金沢から輪島までのアクセスが良くなりました。
それでも途中、応急復旧で道路に段差や片側車線があり、輪島から金沢の上り線はまだ一部区間で通行止めもあります。

のと里山海道復旧中

 

奥能登まで行って、ホテルが営業している金沢や富山を行き来するには移動時間がかかってしまいます。
それも支援が十分に行き届いていない要因の一つであると思われます。

今回の宿泊は、連携団体の紹介により、輪島市から近い七尾市の避難所にある支援拠点を利用させて貰いました。
被災者の方も利用する「段ボールベッド」や「仮設シャワー」も使わせて頂き、貴重な体験もさせて頂きました。

金沢まで戻らずに宿泊できることは、活動時間を確保することにもつながり、同じく能登支援をされていれるボランティアや団体との交流は心強く、刺激にもなりました。

段ボールベッド

 

災害支援において、他の団体と連携することの重要性と有難さを改めて実感しました。

 

二日目も昨日に引き続き、同拠点で鍼灸マッサージ施術を提供しました。
朝、拠点に向かう道中、ある被災者から施術希望の電話がありました。
チラシに連絡先を書いてあった為ですが、それほど待ち望んでくれていたことが嬉しかったです。

この日は朝早く宿泊先を出発したので、拠点のある輪島市内に早めに到着しました。
大規模な火事のあった輪島朝市もすぐ近くにあり、周辺の被災現場を回りました。
道路も波打ち、倒壊したり消失した建物もあまり手つかずのようにも思えました。
復旧の先の復興には時間がかかるように感じられました。

輪島朝市

 

この日一番に施術を受けられたのは、昨日ご挨拶に行った同じ町内にある鍼灸院の先生でした。
自ら被災されているにも関わらず、活動の様子を見に差し入れを届けてくださりました。
お忙しい中、施術も受けて頂きましたが、お身体からそのご苦労が感じ取られます。
地元鍼灸院の先生を支援することも、外部から来た鍼灸師の役目です。

そして、昨日の施術を受けて良かったからと、7名の方が二日連続で受療されました。
また、昨日配布したセルフケア用品を使う人を見て、興味を持ち受療しに来てくれた方もいました。
これまでの被災地同様、同じ場所で継続して支援すると、施術後の経過を知ることも出来てお互いに良いことだと感じます。

施術の様子

 

受療者の主訴としては、痛み、倦怠感、睡眠に対する悩みが圧倒的に多いです(91%)。
これまでの被災地でもそうだったが、空気が悪く、鼻や咽といった呼吸器系の不調も多いです。
それに伴い、頭痛、首肩こり、背中の痛みなどの訴えも多かったです(54%)。

この日は西日本を中心に悪天候となる予報でした。
石川県内もこの時期にも関わらず、雪や風が強まる予報で、帰りの交通手段が早めに途絶えるかもしれないニュースが入りました。
多くのメンバーが翌日朝から仕事も控えていたため、活動を早めに切り上げ、帰路につかせて頂くことにしました。
忘れ物、落とし物がないように、受け入れて頂いた現地の団体にご迷惑をかけないように、後片付けもしっかりして撤収しました。

後片付け

 

帰り道は予報通り、雨と雪と霙と風が吹き付け、北陸の自然の厳しさをまざまざと見せつけられました。

輪島市内

 

能登半島地震は、半島の先に行けば行くほど被害も大きくなり、アクセスも悪くなります。
発災からもうすぐ3か月が経ちますが、倒壊した建物はそのままのところも多く、復興には長い時間がかかると思われます。

被災地に実際に足を運び、その光景を目にし、被災者の声を聞くことで、その現状とこれからを痛感します。

はり灸レンジャーとしては、関連団体と連携し、細く長く、継続した支援を行う意向です。

治療院の患者さんにはご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご理解とご協力を宜しくお願い致します。

(院)

親の口移しも必要?

第30回アレルギー週間市民公開講座に参加しました。

今月は毎週末、各地で医師によるアレルギー講座が開かれています。

私はWEBで和歌山会場のプログラムに参加しました。


近年、世界中で、しかも先進国で特に増えている「アレルギー疾患」。

アレルギー疾患の対策と、予防についての講演が印象に残りました。


2013年のスエーデンのコホート研究で「乳児期に親の唾液を摂取すると、生後18ヶ月と生後36ヶ月で湿疹の発症が有意に低下した。」という報告があります。1)(スエーデンではおしゃぶりを親が口内洗浄して与える習慣があった)

日本ではどうかというと、和歌山県立大学が大規模な調査をして「赤ちゃんの時に親の唾液を摂取(噛み与えなど)した子供は学齢期においてもアレルギー疾患の発症が低下している。」という報告があります。2)

最近は虫歯菌が親からの感染であることがわかったので、とにかく唾液接触をしないように気をつけていた親御さんも多いと思います。

我が家も、もれなく気をつけておりました…

親に口腔内細菌の知識がある家庭の子どもは、学齢期にアレルギー疾患を有意に発症している、というデータもありました。

唾液は虫歯菌もピロリ菌もうつしてしまうけど、アレルギー疾患を減らすとは、、、


免疫(アレルギー反応)が過剰にならないためには腸内細菌叢が多様であることが必要で、

その腸内細菌叢は3歳までに決定してしまう事がわかっています。

赤ちゃんの時に微生物刺激(色々なバイキンを取り込む)が不十分だと、アレルギー疾患になる可能性が高いのだそうです。

今回は親の唾液でしたが、口からバイキンを取り込むと、腸内細菌の種類が増えるし、免疫細胞も学習できるのですね。

良し悪しは一面では決められないですね。

体の仕組みは奥深いです。

(副)

1) Pacifier Cleaning Practices and Risk of Allergy Development

2) Saliva Contact During Infancy and Allergy Development in School-AgeChildren
 乳児期の唾液接触と学齢期のアレルギー発症

反応点治療研究会 実技講習会2024年

鍼灸講習会 定期開催による「 学ぶ→ 実践→ さらに学ぶ 」のサイクルで知識・技術習得!

痛みはどのように出現するのか?
自律神経とは?
内臓疾患に対する鍼灸治療はどのように行えばよいのか?
鍼をすると体にどのような反射が起こるのか?
など、毎回テーマを変えながら、2か月に1回、講習会を開催しています。

「鍼灸治療を解剖学的・生理学的に紐解いていく」そんな講習会です。

午前は講義・午後は実技の2本立てで、実技は習得レベルに合わせて指導するので、初めての方や学生さんも安心してご参加いただけます。

【2024年度 日程と各テーマ】
第1回 1月21日(日) 反応点とは(総論)
第2回 3月10日(日) 不妊と反応点治療(生殖器系)
第3回 5月12日(日) 胃腸炎と反応点治療(消化器系)
第4回 7月21日(日) 心不全と反応点治療(循環器系)
第5回 9月 8日(日) 平衡感覚・聴覚障害と反応点治療(耳鼻科系)
第6回 11月10日(日) 風邪症候群と反応点治療(呼吸器系)

<午前> 10:00~11:30 反応点治療の概論・各テーマ別の「講義」
<午後> 13:00~16:00 反応点治療の「実技」

【会場】
<午前> 灘区文化センター(神戸市立六甲道勤労市民センター:JR六甲道駅 南接)会議室
    (神戸市灘区深田町4丁目1番39号(メイン六甲Aビル4・5階))
<午後> ミントはり灸院 (JR六甲道駅より徒歩3分・神戸市灘区森後町3丁目1-5-201号)     

【対象者】
鍼灸師・鍼灸学校の学生

【参加費】
鍼灸師 7,000円 / 学生 5,000円 (午前+午後 1回分の金額です。当日会場にてお支払い下さい)

【持ち物】
鍼灸道具(普段使っているもの)・スリッパ・筆記用具。
服装は自由、ラフな格好で結構です。

【お申し込み】
以下のURLか下記チラシのQRコードよりお申込みをお願いいたします。
https://forms.gle/ad6NLHc9sW7S243z7
反応点治療研究会のホームページからもお申込みいただけます。
https://hannoten.com/

 

「講義」だけなら オンライン受講、録画視聴も可能!

午前の講義のみ オンライン受講も可能です
申込者は、1か月限定でアーカイブ視聴も可能です。
当日参加が無理な方も、録画を後でご覧頂けます。
反応点治療を知りたい方、会場での参加が難しい方、日時の都合が合わない方、下記サイトURLかチラシのQRコードよりお申し込みください。

【オンライン講習費】
鍼灸師2,000円 / 学生1,000円 

【お申し込み先】
https://hannouten.peatix.com/

反応点治療関西実技講習会2024年