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今年の花粉は?
松の内も終わりますね。
やっとお正月が終わったばかりですが、花粉症のお話です。
日本アレルギー協会によると、今年の関西地方の花粉は2019年並みの大量飛散が予測されるそうです。
今年は花粉症対策をしっかりしておく方が良さそうです。
スギの花粉は例年1月〜2月に飛散します。
スギ花粉の後、ヒノキ花粉の飛散か始まりますが、スギとヒノキは同じヒノキ科で、共通抗原性があります。
そのため、スギ花粉症がある方の70〜80%にヒノキ花粉症もあるそうです。
症状が長く続くのは辛いですね。
花粉症があっても、体調によって症状の出方は変化します。
粘膜がしっかりしていれば、バリアされて、免疫が過剰に働くことを防ぐからです。
粘膜に小さな傷があったり、粘膜が乾いていて、花粉を洗い流せずにいると、強い炎症につながります。
鼻や目、喉の粘膜の傷を治して、潤いのある、丈夫な粘膜を保つことが大切です。
粘膜は血流によって栄養されるので、鼻や目、喉の血流を良くすることが対策になります。
鍼灸は、薬とは違い、必要な所へ血流を促すことができます。
細胞は毎日少しずつ造られて、新しく入れ替わるので、毎日のセルフケアも効果的です。
粘膜が整うのに少し時間がかかるので、花粉が増える前からケアを始めるのがポイントです。
また、花粉が付着して免疫が作動してしまうと炎症が増えますが、鼻の粘膜にワセリンを塗っておくと、花粉が弾けず、免疫細胞が活発化しにくくなるようです。
鍼灸とワセリン、今から始めて、春を楽しく過ごしましょう!
(副)
映画と勉強会
先週末は、いつもと違う日曜日の過ごし方でした。
まずは久しぶりに映画を観に行きました。
いろんな方にお勧めされていた「すずめの戸締り」です。
新海誠監督の映画は初めてでした。
震災もテーマになっていたので、人によってはしんどいところもあるかもしれませんが、とても良かったです。
ここ数年で見た映画は、「すみっこぐらし」、「おいしい給食」、「ワンピース」と、子どもに合わせての作品が続きましたが(今回もそうでしたが…)、今回はとても感動的な作品でした。
グラフィックもさることながら、最後の結末には、思わず涙しました。
内容は詳しく書きませんが、大切な人を亡くされた人には、是非見て貰いたい映画です。
悲しむよりは、癒されるのではないかと思います。
そんな感慨にふけった後、後輩の鍼灸院へ行き、勉強会に参加しました。
新しい会員向けで主に準備の為に行きましたが、講義してくれた先生の内容がとても良かったです。
内容は経営(集客)についてでしたが、なぜ鍼灸院を経営するのかも問われ、私もとても為になりました。
開業して年数が経つと、治療がしっかりしていれば、集客は頑張らなくとも良くなります。
そしてそれ以上に忙しくなります。
すると、目の前のこと、優先順位が高いことに、追われがちになります。
でも、優先順位が高い=大事なこと では、ありません。
とても大事なことでも、ついつい後回しになってしまうこともあります。
むしろ大事なことを考えるには時間がかかるから、優先順位としては低くなってしまうのでしょう。
大事が小事に埋もれてしまいます。
目の前のことを、ちょっと横に置いてみることも大切です。
今回みたいに、人の為に動いたり、初心に戻ってみるのも良いのでしょう。
普段と違う日曜日の過ごし方で、そんなことを思いました。
年末年始は何かと忙しくなりますが、余裕も作って、大事なことにも向き合える時間にしたいと思います。
(院長)
鍼灸で乾燥肌ケア
乾燥の季節になりました。
治療院でも乾燥からの肌荒れ、湿疹、ドライアイの症状を感じる方が増えています。
アトピーの方は、
・ 肌の水分を保つ力が弱い
・ Th2というタイプの免疫が活性しやすく、様々な刺激に反応しやすい
・ かゆみを感じやすい
という体質を持っています。
乾燥して表皮や粘膜に小さな傷ができれば、大気にある異物が付着して反応し、炎症をおこしてしまいます。
異物の侵入を減らすために、まずは保湿が必要です。
患者さんは、腸などのお腹のケア、食事に気をつけることに注目されますが、
異物にさらされている皮膚・粘膜の表面で、炎症をおこす免疫細胞の活性が始まるので、最前線である皮膚・粘膜表面のケアがとても大切です。
炎症が増えないように、肌表面の傷はなるべく早く治したいものです。
鍼灸では、皮膚・粘膜の対策として、
○ 皮膚・粘膜を強化する
○ 痒みを伝える神経の活性を落ち着かせる
ことができます。
湿疹のある患部には、循環不良があります。
鍼灸で患部の循環を促して細胞が修復されやすくします。
また、刺鍼によって皮下に微細な傷をつけることでコラーゲンなどの皮下組織の再生が活性します。
湿疹のある皮膚では、かゆみを伝える神経が活性して、かゆみを感じやすくなっています。
掻けば皮膚に傷ができ、異物が侵入しやすくなり、炎症し、かゆみを伝える神経がさらに活性して、かゆみも増してしまいます。
鍼灸で皮膚の緊張をゆるめることで、かゆみを伝える神経の活性が落ち着きます。
つらいかゆみを減らすことができます。
鍼灸は腸などお腹のケアだけでなく、肌表面にアプローチして、辛いかゆみや肌の修復に対応しています。
(副)
体のためにセーブしない
しんどくなるのが心配で、やりたいことをやめたり、活動をセーブしすぎてしまう方がおられます。
とてもしんどくて、辛かったので、またそれに戻ってしまうのではないかと感じるためです。
不調を経験すると、多くの方が同じように感じられています。
楽しみだと思う予定があってもやめたり、しんどくなるかもしれないから、外出を控えたりされます。
でも活動を控えることは、かえって体が回復するのを邪魔することにもなります。
体は使うことで、活動することで、機能を取り戻していきます。
養生してある程度症状が落ち着いたら、次は活動していくことが大切です。
自分の体のことは、意外と自分にはわからないものです。
やってみてはじめて、ようやく、わかる材料が増えていきます。
はじめは少ししんどくなります。
でもしんどくなったことは、悪いことではありません。
しんどくなってしまったと、反省する必要もありません。
少しずつ負荷をかけていくことで、体が回復するスピードが速くなります。
回復しよう、修復しよう、と体が活性します。
いきなりきつい負荷は負担ですが、少ししんどいなくらいはちょうど良いです。
しんどくなったら、なってから休めばよいです。
「今日は頑張ったな」
「頑張って体の回復を助けたぞ」
と思って、安心して休んでください。
休む時に、セルフケアも味方になります。
お灸やローラーで体を労わったら、さらに回復を助けます。
しんどくならないように過ごすのではなく、やりたいことをしていくことで、体力が戻ります。
以前より、さらに元気にもなれます。
季節の変わり目、一緒に乗り切りましょう!
(副)
コロナ感染後の後遺症対策
新型コロナウイルス感染後の症状に、お困りの方が来院されています。
隔離期間を終えて、熱も下がっているのに、いつまでも咳が続いて、でも検査をすると陰性。
仕事に復帰されても、なかなか本調子とはいかず、困られています。
WHO(世界保健機関)では、後遺症について、「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの(通常はCOVID-19の発症から3カ月経った時点にもみられる。)」と定義しています。
症状は様々です。(以下)
疲労感、倦怠感、関節痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、不眠、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下
発生頻度は以下になっています。
海外での45の報告(計9,751例)の系統的レビューでは、COVID-19の診断等の後2カ月あるいは、退院等の後1カ月を経過した患者の72.5%が何らかの症状を訴えていました。
別の海外の57の報告(計25万例)の系統的レビューでは、診断あるいは退院後6カ月かそれ以上で何らかの症状を有するのは、54%と報告されています。
東京都福祉保健局より
年齢別でみると、子どもと高齢者に後遺症が少なく、現役世代が多いようです。
既往歴がなく、軽症であっても後遺症が残る、という結果になっています。
年齢的に、役割が多く、よく休めないことも関係していそうです。
鍼灸で、そういった後遺症対策が出来ます。
来院される方は、長引く咳、倦怠感、頭痛、が多くなっていますが、どの症状にも効果が出ています。
後遺症とされる様々な症状の多くが、普段から鍼灸で対応しているものです。
疲れがたまっていたり、体力が落ちた状態では、ウイルスにも弱くなり、感染しやすかったり、症状が取れにくくなることも不思議ではありません。
「家族が無事で私だけがかかりました。」
「子供は元気になったのに、自分たち夫婦だけ長引いています。」
同じウイルスにさらされていても、体力や疲労の状態によって、症状の現れ方、残り方が違います。
身体の循環を良くして、良く眠れるように、良く休めるようにすることも大切です。
体力や疲労を回復させるのにも鍼灸が役立ちます。
出来ることはあります。
本調子でないと感じたら、鍼灸もご検討ください。
(副)