5年振りの南三陸町

先週末、5年ぶりに東北訪問を果たすことができました。

東日本大震災の災害支援ボランティアとして、2011年から毎年、ときには年2~3回、東北に通っていた時期もありました。
仮設住宅から復興住宅や自宅再建へと移り始め(宮城県の仮設住宅の解消は2021年3月)、そろそろ災害支援としての訪問は終わるのかと思っていたところ…

新型コロナウイルス感染症の流行により、しばらくお伺いできなくなってしまいました。
コロナ禍も落ち着き、そろそろお伺いしても良いかと思っていたところ、今年の全日本鍼灸学会が仙台で開催、さらに、はり灸レンジャーの災害支援活動をシンポジウムで紹介することが決まりました。
仙台まで行って、南三陸町まで行かないわけにはいかないと、今回の東北訪問へとつながりました。

 

鍼灸学会の翌日、レンタカーで南三陸へと向かい、新しく建設された南三陸311メモリアル、追悼モニュメント、旧防災対策庁舎のある「南三陸町震災復興祈念公園」に向かいます。

南三陸町震災復興祈念公園

 

高く土地が盛られていて、元の位置に遺された旧防災対策庁舎がとても低く感じました。
5年前は工事中だったので風景は様変わりしています。
遺族の方は、庁舎の取壊しを望まれましたが、宮城県の管轄となり、遺される事が決まったようです。
私たちにとっては、津波の恐ろしさを知ることが出来る貴重な遺構となります。

南三陸町総合防災庁舎

 

南三陸311メモリアルのプログラムや展示は、震災が起きたら何ができるのか、自分事として考えられるように工夫されていました。
被災された方にとっては、当時を思い出すつらい内容かもしれません。
災害を経験したことがない人にとっては、防災や訓練の大切さ、人の命の尊さを実感できる内容です。
南三陸町を訪れた際は、是非、体験して欲しいプログラムでした。

南三陸311メモリアル

続いて、5年前はスケジュールが合わず伺えなかった『奏海の杜』の「交ゆう館かなみ」にお伺いしました。
新しい拠点に移られてから、初めての訪問です。

にこまーる

 

今回は平日昼間ということもあり、放課後デイの子どもたちはおらず、スタッフの方4人の施術をしました。
初めての方も2人おられましたが、鍼灸の効果を感じて喜んで下さりました。
セルフケアもしっかりお伝えすることができました。

奏海の杜「交ゆう館かなみ」

 

2012年から施術を受けて下さっている懐かしい方にもお会いでき、8年ぶり、10回目の施術をさせて頂きました。
近況もお伺いできて、とても嬉しかったです。
震災当初は鍼灸の経験もなく、コワゴワでしたが、今では楽しみに待ってくださっていました。
ご家族へのセルフケアもお伝えできて良かったです。
これを機に、またコロコロしていただきたいと思います。

今回の訪問は、震災から13年が経ち、被災地支援とは言えないのかもしれません。
それでも訪問を待ってくださる方がいて、私たちも会いたいと思う、そんな関係性があります。

これからも顔の見える繋がりを大切にしていきたいです。

(森川)