花粉時期のケア

兵庫県では、スギ花粉の飛散がピークを迎えています。
次に来るヒノキのピークは3月下旬から4月上旬にかけてのようです。
 

治療院でも花粉症状の方の来院が増えています。
お顔周りや内臓の施術で花粉症をお持ちの方も症状が緩和されます。
体調によって症状の出方が変わることは、患者さんご自身も体感されています。
しっかり睡眠をとって、目や小鼻の横のローラーや、肝臓ローラーケアを取り入れるだけでも症状は軽くなります。
 

花粉症の症状がある時期に甘いものを多くとると症状が悪化する例も多いです。
甘いものを食べると粘膜の毛細血管が拡張することで鼻水が増し、また、炎症部位に免疫細胞が集まりやすくなり、更に炎症が惹起されて、かゆみやムズムズ感も増します。
 

そして、花粉に触れなくとも何かの拍子に、くしゃみが連発、かゆみが止まらないという経験もありませんか?
一般的なものとしては、寒暖差アレルギーとも呼ばれたりする寒冷刺激により鼻水の出る症状や、辛いもので鼻ズルズルになる味覚性鼻炎、晴れた日に横断歩道の白線を見たときのような光刺激によるくしゃみ発作(photic sneeze reflex)があります。
調べてみると、性行為後のくしゃみ発作、満腹時に起こるくしゃみ発作(gastric fullness sneezing)などの神経反射的な反応もあるようです。
明確なメカニズムは十分解明されていないようですが、どれも副交感神経の興奮が関与しているようです。
ある部位で高まった副交感神経活動は、上位にフィードバックされ別の部位の副交感神経の活動も活発化するという仮説で、十分なエビデンスはないようです1)
 

話は飛びましたが、花粉症の時期に皮膚のかゆみを感じられる方も多いです。
角質がめくれるなど皮膚に小さな傷があると花粉が付着した時に免疫反応が起こり、湿疹に繋がります。
余計な免疫反応を起こさないために皮膚のバリアをしてあげると症状が軽くなります。
花粉が直接皮膚につかないように花粉を洗い流してから保湿剤をつけると効果的です。
更なるアレルギーの原因となる経皮感作も防げます。
 

粘膜は毎日作られているので体を守れる丈夫な粘膜が作られるように毎日セルフケアをすることをお勧めします。
この時期は甘いものを控えて、しっかり睡眠をとり、保湿&ローラーケアで乗り切りましょう。

(院&副)

1)近藤健二. 鼻炎の病態生理と神経反射. 耳鼻免疫アレルギー(JJIAO). 35(3): 261-265. 2017.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjiao/35/3/35_261/_pdf