はり灸治療による逆子の矯正
「逆子のお灸」があることは有名です。一般的には足の小指の先にある「至陰」と「三陰交」というツボがあり、そこにお灸をするわけですが、なぜそこに施術するのか科学的には解明されていません。さらに信頼ある論文からは、その矯正率は高くありません。
逆子の鍼灸治療
反応点治療では、もっと高い確率で直っています。逆子の原因は明らかにされておらず明確な矯正法もありませんが、母体と胎児の関係を探ると、そのヒントが隠されているようです。
大人や子どもでも、寝心地が悪いと、寝返りをうちます。お腹の中の赤ちゃんも、居心地が悪いと、体位を変えると考えられないでしょうか? 赤ちゃんの居心地は、お母さんの母胎環境に大きく左右されることでしょう。だから、逆子の矯正は、お母さんの体調を整えることに他ありません。施術も当たり前ですが、赤ちゃんにするものではありません。お母さんの皮膚にやさしい刺激を加えるだけで、決して、痛い鍼、熱いお灸は必要ないと考えます。
逆子がダメということはありませんが、骨盤位の状態での出産はリスクを伴うことも事実です。できることなら頭を下にしてもらって、安心して出産を迎えましょう。
出産、子育てのためにも
出産は、身体にも大きな負担となります。逆子に対する鍼灸治療は、ただ逆児が直ればいいというわけではなく、その後のためにも身体を整えるという考えで施術しています。
出産してからは、子育てもノンストップではじまります。体調が悪いから少し待って…とはなかなかいかなくなります。健康状態が悪いまま、出産そして子育てとなると、まわりの家族や生まれてくるお子さんもつらいものです。逆に、健やかな状態で子育てできれば、幸せもより噛みしめられます。
逆児に対する施術は、戻るか戻らないかでつい一喜一憂してしまいます。逆子が直ることも大事ですが、出産を元気にのりきり子育てするためにも、体調を整えていくことに意義があります。