できれば睡眠薬に頼りたくないものです。
考えれば考えるほど眠れなくなるつらさがあります。
自分で思うようにコントロールできないのが、その最大のつらさです。
不眠症の原因
睡眠障害という名の通り、障害する何かが原因です。交感神経の活動、いわゆるストレスと呼ばれるものもあります。そのストレスを除き、睡眠環境を整えることが、不眠症の対策となります。そのストレスは自分で感じられるもの(音、光、香り、枕の高さ)や、思い当たるもの(カフェイン、消化の悪い食べ物、身体の痛み、悩み事)など考えられます。
しかし、それらを取り除いても眠れないことがあります。自分で感じられないストレスもあります。自分ではわかっていない気がかりなこと、考え事があるのかもしれません。無意識のうちにストレスになっているのかもしれません。それは、自分では気づいていないこともあります。だから一人で悩まずに、人に伝えることも大切です。
原因不明の不眠症
交感神経の活動がその原因となります。反応点は、交感神経の活動であることから、その反応点が出ているところを施術します。その中でも、主に感覚器の不調を探っていきます。
他に自分で感じられないストレスとして「平衡感覚」があります。24時間常に働いている平衡感覚の失調は、わずかな不調であっても、脳にストレスを与えます。このストレスは、知らず知らずのうちに脳へ送られ、不眠症の原因となり得ます。めまいやふらつきのある方に、不眠症の方も多くおられます。よって平衡感覚の失調をケアすることも、眠れる環境作りの一つと言えます。
この眠れる環境作りは、身体のために整えるものです。いくら睡眠グッズなどで外部環境を整えても、内部環境(体内環境)が整っていなければ、質の高い睡眠にはなりません。いかに身体を眠れる状態、リラックスした状態に導けるかです。交感神経の活動を抑えることは、鍼灸治療の得意とするところです。
不眠症の鍼灸治療
- 子どもの夜泣きがひどくて眠れない
- 頻尿で何度もトイレに起きる
- 寝返りの度に肩や腰の痛みで目が覚める
- 寝つきが悪かったり、眠りが浅い
こういった身体の不調が原因であれば、そこを施術します。夜泣きを減らす、頻尿を減らす、痛みを和らげることは、鍼灸治療で良い効果が期待できます。
そういった原因がはっきりせず、眠りが浅くすっきりしない人も、よくおられます。いかに交感神経の活動を抑え、リラックスしている身体に導けるかがポイントです。鍼灸のような皮膚刺激は、βエンドルフィンといったモルヒネ様物質を分泌させることもその効果の一つです。
普段眠れない人も、鍼灸治療を受けた晩はぐっすり眠れたり、施術中はよく眠られる方も多いです。ベッドに横になった瞬間眠りに入られて、目覚めたときには施術が終わっていることも。「先生本当に鍼してましたか?」と。でも身体は軽く、頭はすっきり。
質の良い睡眠が取れれば集中力もUPするので、仕事や家事、勉強の能率も上がります。また、夜勤や時差ボケで眠りのリズムを正したい方にも、おすすめです。