老眼・視力回復 Presbyopia / Visual Recovery


老眼の鍼灸治療

 「老眼」は、老化現象の一つとしてあきらめられている方も多くおられます。しかし、鍼灸治療+セルフケアで、見えやすさは改善します。予防・対策できることがあります。

 手元の文字が見えなくなることから、近くのものを見る調節力の低下により起こります。ピントの調節に大きく関わっているのが、「水晶体」と呼ばれるレンズです。このレンズの厚さを変えて、ピントの調節を行います。その厚さを変えるのは、「毛様体筋」と呼ばれる筋肉です。

 老眼は、老化現象として「水晶体」が硬くなるのと、「毛様体筋」の筋力が低下することによるとされています。治療するのにおいて、より可変性のものを考えると、「毛様体筋」の方です。血流改善などによる眼球付近の環境改善で筋肉の運動効率を上げます。そして、筋肉の余計な緊張をなくすことも一つです。近くのモノを見るとき毛様体筋は緊張するので、遠くを眺める習慣をつけて眼へかかる負担を減らします。そして反射性の筋緊張を考えれば、顔にある不調に対する治療もあります。影響を与える時間量を考えれば、こちらの方が重要です。

 鍼灸治療は、リンパや血液の流れの改善、透過性の亢進による組織の修復・改善、そして筋へのアプローチができます。だから、鍼灸治療でも、老眼に対するケアができると考えています。

 

鍼灸治療で視力回復

 一度落ちてしまった視力の回復は難しいとされています。眼鏡、コンタクト、レーシックと、矯正の方法は多々あります。しかし、そのメンテナンスにかかる手間や、ケア不足による眼疾患の増加、元に戻らない手術への抵抗など様々な問題点や不安もあります。そんな中、トレーニングや鍼灸治療で視力を回復したという例もよく聞きます。ではどのように視力は回復されるのでしょう?

 視力に大きく関わるのが、ピント調節をする「水晶体」と呼ばれるレンズです。眼の表面にある「角膜」によっても屈折率は調節されますが、大きくはこのレンズの厚さを変えて、ピントを調節します。したがってこのレンズに不変性の変形(眼軸が長かったり、短かったりなど)が起こってしまうと、回復は難しくなります。しかし、人の身体に不変性なものがあるのか?と考えると、不可能とは言い切れません。

 しかしそれ以上に改善しやすいものがあります。レンズの厚さを変える「筋肉」です。「毛様体」と呼ばれる筋肉の収縮により、「チン小体」と呼ばれる手綱のようなものが緩み、レンズは厚くなります。調節するものが筋肉であることから、コリもするでしょうし、衰えることもあります。この筋肉へのアプローチこそが、視力回復の鍵になると考えられます。

 そして、眼の調節に関わる筋肉はまだあります。「外眼筋」と呼ばれるもので、眼球の動きを操ります。一般に眼の動きに関わる筋肉ですが、過剰に緊張したり、バランス悪く緊張して引っ張れば、レンズにも影響すると考えられます。直接関係しなくとも、その緊張が眼球付近の血行不全を生むことも考えられます。

 要は、眼の調節には筋肉が関わっているということです。である限り、鍼灸治療や、様々なトレーニングによってアプローチができるということです。その方法は、原因となる筋緊張をとり、そしてその緊張を生むさらに大元の原因を考えることが根本治療だと考えます。

 

眼のセルフケア

 眼のセルフケアは、まとめて短期集中よりも、少しを長期継続です。眼底の反応点への刺激は、体液循環を改善します。視細胞や神経は、体液(血液、リンパ液、組織液等)によって、栄養分や酸素を取り入れ、老廃物を廃します。細胞への栄養分の補給は、身体への食物の補給と一緒です。まとめ食いよりも、少しをずっと補給し続けることが大事です。ローラー鍼によるセルフケアも同様です。

 緑内障患者さんは、眼圧をコントロールするため毎日点眼を行います。点眼薬がよくいきわたるように、目にたらしてからしばらく目を閉じています。その目を閉じているときが、ローラー鍼タイムです。

 薬の効果はさておき、そうすれば、毎日セルフケアを欠かしません。たとえ数分のわずかな刺激でも、毎日続けていれば、ちりも積もれば山となります。「目薬さしたら、ローラー鍼」です。