乾燥と肌荒れ

乾燥で肌が荒れやすくなることは、経験的にご存知だと思います。では乾燥がどのように肌に悪さするのでしょう?

乾燥環境(約10%)にさらされると1~3日くらいで、皮膚はさまざまな刺激に対して敏感になるという実験結果があります。※1 目に見える変化はなくとも、わずかな刺激で、表皮の異常増殖が起こり、アレルギー反応も出やすくなる傾向を示します。湿度が通常(40~70%)や、高湿度の状態では、起こらないようです。さらに時間が経てば、皮膚のバリア機能も高くなり適応する能力を持っています。つまり、乾燥環境下にさらされることで、皮膚のバリア機能が「一時的に」低下します。湿度の変化が肌を悪化させる要因の一つのようです。※2

最近は加湿器も普及し、冬の部屋の中は高湿度に保たれています。ところが外はというと、都市化も進み、乾燥が進んでいます。隙間風のない建物の密閉化も、そのギャップに追い打ちをかけているようです。(夏は逆に、外は暑く高湿度、内はエアコンで低湿度になります。) 便利さや快適さが増すことで、その代償もきっとありますよね。

冬に限らず、この湿度変化による皮膚バリア機能の低下がポイントになってくるようです。肌が弱い方やアトピー性皮膚炎、アレルギー体質の方は参考にされてみて下さい。

※1
Regulation of the cutaneous allergic reaction by humidity

※2
「賢い皮膚」 傳田光洋

冬の肌荒れ対策

寒い日が続きますね。この辺りは雪が積もることはありませんが、少し北や山へ向かえば雪景色の所も。普段、雪を見ない私にとっては、少しテンションも上がります。

ところがこの冬の時期に、肌の調子が悪くなる方も少なくありません。特に、手先や顔など。肌が露出しているところも多いようです。この時期に悪くなる原因としては、「寒さ」と「乾燥」でしょうか。

寒いと、やはり血流が悪くなります。外界に面している部分からは直接熱が奪われますし、身体の中の深部体温を一定に保とうとする働きによっても、やはり末梢の血流が悪くなります。血流が悪くなれば、その周辺の細胞環境=皮膚も悪くなるのでしょう。また、運動不足や筋肉のコリなどによっても、血流は悪くなります。

乾燥は、身体のバリア力を低下させます。空気に触れている肌もそうですが、身体の中の粘膜も。この時期は、風邪やインフルエンザの流行を例に、鼻やノドの不調が顕著になります。その鼻やノドの不調が、同じ三叉神経支配の顔面部にトラブルを起こします。

つまり冬の肌荒れ対策としては、冷えや乾燥を防ぎ、頭部、手先足先の血流を良くすること。運動や鍼灸でこわばっている筋肉のコリをとることもひとつでしょうか。気になる部分とその原因部分にセルフケアも追加していけば、荒れたお肌もよみがえっていきます。