H28年の国民生活基礎調査

先週6/27、厚生労働省より、昨年平成28年の国民生活基礎調査が発表になりました。

厚生労働省
平成28年 国民生活基礎調査の概況

今回の発表は、昨年の熊本地震の影響で、熊本県のデータは入っていません。
その中でも気になるのは、やはり「Ⅳ介護の状況」です。

介護者の高齢化が進んでいます。
いわゆる老々介護の増加です。
ともに65歳以上が54.7%、75歳以上の組み合わせも30.2%と、過去最高となっています。

お互いに相手の為に何かできることがあるというのは、とてもいいことだと思います。

ただ、「同居の主な介護者の悩みやストレスの状況」に、「ある」としたのが68.9%、その原因が「家族の病気や介護」というのが男女ともに7割以上というのは、やはり負担になっているとは言わざるを得ない状況です。
介護される側、する側の両方のケアが必要になってくるのでしょう。

それと、今までの調査と順位が入れ替わったものがあります。
要介護原因、つまり介護が必要となった主たる原因です。
「認知症」が、初めての1位となりました。(18.0%)
(2位は「脳血管疾患」、3位は「高齢による衰弱」。)

認知症の最大の原因は、「加齢」と言われます。
しかし、100歳を超えても、頭のしっかりした方もおられます。
そして、欧米では、高齢化が進んでいても、認知症の発生率や罹患率が下がっている報告もあります。※

年だからとあきらめなければいけないものでもなさそうです。
しかし、脳の変化は何十年も前に始まることが知られています。
もの忘れがひどくなる前からの「認知症予防」が今後のテーマとなってくるのでしょう。
しかし、認知症の方への鍼灸治療でも、良い効果が見られています。

そんなことも踏まえて、来週の反応点治療研究会の勉強会では、「認知症」をテーマに発表します。
鍼灸師にもできることが大いにありそうです。
 
 
※ Dementia in western Europe: epidemiological evidence and implications for policy making.
Wu YT et al. Lancet Neurol. 2016 Jan;15(1):116-24.

※ Preventing Cognitive Decline and Dementia: A Way Forward
the National Academy of Sciences. June 22, 2017