被災地東北の復興の差

先月9/19(月・祝)~9/20(火)、「はり灸レンジャー」として東北へ行ってきました。
今回は娘を祖父に預け、夫婦二人で参加しました。

詳しい内容や感想、被災地の様子は、こちらに↓

はり灸レンジャーブログ

復興の差(その一)
復興の差(その二)

福島訪問を終えて

 

阪神淡路大震災のときと比べると、復興が遅れていることは、その規模からも想像がつきます。
そして実際に現地に訪れてみると、東北地方の大きさを実感します。
(岩手県、福島県は、北海道に次ぐ面積です。)

地域も広ければ、被害の程度や様子もそれぞれです。
同じ被災地東北といっても、地域で復興の差を感じました。
元々の過疎化や高齢化の問題もあります。
そして、原発事故の被害があります。

 

今回は福島県田村市にあるNPO団体の事業所で鍼灸治療を行ないました。
田村市は、福島第一原発のある双葉郡の内陸にはなりますが、放射能被害の影響は受けています。
施術中には、震災をきっかけに、仕事や職場を変えられた話をよく伺います。

実際にそういう方とお話しすると、より他人ごとではなくなります。

また、今回は震災後はじめて、原発周辺の町を車で通りました。
といっても、未だある帰還困難区域には、自由に入れません。
これまで訪れた被災地とは違って、一見手つかずのようにも見える風景に唖然としてしまいます。

 

 

放射能被害については、わからないこと、見えないこともあり、その対応にも意見が別れます。
肉体に与える影響だけではなく、精神面、環境面にも与える影響を考えねばならないのでしょう。
6年半経ってのこの現状は、人間が、手に負えないものに、手を出していると感じざるをえません。
この惨事をきっかけに、考え方を変えていかねばと思います。

そんな被災地で感じたことを、身近な人たちにも伝えていきたいと思います。

 

 

お盆休みあれこれ

こんにちは。
お盆休みを終えて、SORA鍼灸院は今日から診療しています。
皆さまはいかがお過ごしでしたか?

我が家は、芦屋の実家に親戚が帰省していたので、近場でアクティブに過ごしました。

まずは早起きして、垂水漁港で魚釣り。

小さいですが、アジ、カサゴ、タイ、ベラが釣れました。

私たちの釣り上げた魚を見た地元のおじさんが、
「そのチャンコ付けて(餌にして)、浮きつけて、遠くへほって(放って)大きいの釣りぃ」と随分勧められましたが(笑)


(今回の釣果)

 

そしてすぐ隣にあるアウトレットへ。
朝早くだったからか、思ったより空いていました。
魚釣りの道具も持っているのに、せっかくだからとFranFrancで雑貨を購入(笑)

 

それから須磨へ移動。


(渋滞のない電車移動で)

 

須磨浦山上遊園」を目指して、まずはロープウェイに乗ります。

 

思ったより速いスピードで、あっという間に発着所へ到着。
そしてすぐに次の乗り物が見えてきます。

乗り心地の悪さにこだわるレトロな乗り物、ブラタモリでも紹介された「カーレーター」です。

ガッタガタの振動と傾斜のすごさに皆なぜか笑いが出てきます。
笑いの出てくる乗り心地は是非体験されて下さい(笑)

山上には「まわる喫茶 コスモス」があります。
回転しているので眺望を楽しみながら軽い食事ができます。
若干早めの回転なので、酔うという意見も(笑)


(持参の双眼鏡で)

(明石海峡大橋も)

 

食後は山上を散歩。
お天気にも恵まれて景色は最高でした。

須磨浦山上遊園は全てが素朴でレトロ。
帰りには3歳からは1人で乗る決まりがある、(うちの4歳の娘にはスパルタな)リフトにも乗り、満喫しました(笑)

(よく頑張りました)

 

夜には芦屋に戻って「潮芦屋温泉 スパ水春」へ。
ここでは天然温泉を含めて合わせて13種類のお風呂が楽しめます。
朝から連れまわした親戚にも疲れを癒してもらえたと思います。

(院長はサウナでアロマ蒸気を浴びる「ロウリュウ」サービスの為に、頑張って長めにサウナに入り、アロマ熱風を浴びたので、いつになく疲労した姿で現れましたが(笑))

 

翌日は祖父とゆっくり過ごし、気になっていた家中の掃除もできました。

さらに翌々日は大阪の親戚の家に行くついでに、国立国際美術館で開催されている、ボイマンス美術館所蔵ブリューゲル「バベルの塔」展 にも、いってきました。

ブリューゲル「バベルの塔」展

ブリューゲルの細部にわたるリアルな表情、表現には圧倒されました。
この展覧会の絵の中のあちこちに登場する変な怪物も見どころです。

 

良いお盆休みになりました。

しっかり充電できたので8月後半もしっかり頑張れそうです!

 

 

アレルギー学会おまけ

 

前回の投稿から1週間も過ぎてしまいました。

今回は学会参加ついでに楽しんだおまけの紹介です。

アレルギー学会会場の東京国際フォーラムは東京駅のそばにあります。

以前から東京駅と東京ステーションホテルに憧れがあり、ちょっと覗いてきました。

いつもはいそいそと通り過ぎるだけで、あまり見なかった東京駅でしたが、

風情があり、とても素敵でした。

今回の宿泊はチープで便利なファーストキャビンを利用しましたが、

いつか東京ステーションホテルへも泊まりたいな、と思っております。

 

東京駅構内

 

これが丸の内ビルディングか!と満足していたら、新丸の内ビルディングでした。

反対側もしっかり見れば、低層階に昔の姿を残すという丸の内ビルディングがあったのに。

新丸の内ビルディングも素敵な風情のビルでした。

 

新丸の内ビルディング

 

さて、会場の東京国際フォーラムには、私の憧れのモン・サン・ミッシェルにある「ラ・メール・プラール」というレストランも入っています!

ここではモン・サン・ミッシェルの名物、ふわふわオムレツが食べられます。
名物のオムレツは1800年代からのレシピなので美食の今食べるとそれほど美味しくないかも、という噂は聞いていましたが、
やはり食べてみたくて、休憩時間にいそいそと出かけました!

運ばれてきたフワフワのオムレツに興奮しながらも、すぐにお腹が一杯になってしまい、不覚にも残しました…。
そういえば、緊張して朝からお腹がすいていないな、などと食べながら思い出す始末。
いつもならもっと食べられるはずでした。
とはいえ、オムレツは味が単調なので、前菜やサラダの付くランチメニューが食べやすいかもしれません。
オムレツは残したくせに、モン・サン・ミッシェルに心残りがあり、カフェのサブレをお土産に購入しました(笑)。

サブレはとても素朴で優しいお味。好みの味で美味しく頂きました。モン・サン・ミッシェルで昔から食べられていただろうと思うと、より一層美味しく感じました。

 

 

より本質的な治療を

先日の鍼灸学会で感じたことは、鍼灸と一般医療との違いです。
(「鍼灸」学会とあって、鍼灸に肯定的です。)

日本では、「西洋医学」主体の医療となっています。
それは「病気」に対する治療が主になり、いわゆる対症療法も少なくありません。

例えば、高血圧。
血圧が高いから、それを下げる薬(降圧剤)を飲むことになります。
数値が下がると、治ったように見えますが、そうでしょうか?
身体は必要があって血圧を上げていたと考えたら、薬で下げるとどうでしょう?
また、血液の勢いが弱まれば、他に不具合が出てきてもおかしくありません。
よく臨床研究のアウトカムとして出される「死亡率の減少」もありますが、死ななければいいものでしょうか?(命に関わらない他の病気は?)

風邪のときは、どうでしょう?
発熱により免疫機能が上がりますが、解熱鎮痛剤は、熱と痛みを和らげてしまいます。
しかも熱と痛みが楽になれば、休まずに、無理をしてしまいます。
治すことと反対のことをしてしまっているとも言えます。
薬の種類や、場合によっては、脳炎・脳症を引き起こす可能性もあります。
抗生剤の多用で、耐性菌を増やしてきた現状もあります。

なぜ、血圧が高くなるのか?
なぜ、発熱しているのか?
なぜ、そこに痛みが出るのか?

鍼灸は「人」に対する治療です。
反応点治療では、痛みの出る原因にも注目します。
どちらかと言えば、そのなぜ?に注目した、本質的な治療と言えるのでしょう。

それでも、ついついその患者さんの訴える症状やつらさをどうにかすることに力が入ってしまいます。
そして、対症療法的にそのつらさだけを取っていくことの方が簡単だったりします。

でもそのつらさが、患者さんにとってどういう意味のあるものか?
それには、衣食住といった環境要因、そして遺伝子解析が進むこれからは遺伝的要因なども、考えられなければいけないのでしょう。
まだまだ知らない、知られていないことも多いものです。

「今、ここに」も大切ですが、目先のことだけでなく、これからのことにも目を向けられるようにしたいと思います。
病気にならないように「予防」ができるように。

一般医療よりは、時間をかけて、お話を聞くこともできる鍼灸治療です。
(お話よりも身体に出たサインが正直なこともあります。)

一歩踏み込んだところまで治療できるように、もっと勉強が必要だと切に思いました。

 

世界に誇る日本鍼灸

すっかりご無沙汰してしまいました。久しぶりの投稿です。
先週末、全日本鍼灸学会にいってきました。(院長)
毎年開催されていますが、今回は研究会の後輩の発表もあり、久しぶりの参加です。


(行きの飛行機にて。富士山が見えました。)

今学会のテーマが、この記事のタイトルの通りです。
鍼灸は中国の発祥ですが、日本独自にも発展してきました。
その日本鍼灸に対する思いが伝わってくるような内容でした。

例えば、日本式の方が、よく「触れる」ということ。
決められた経穴(ツボ)があって、ただそこに鍼やお灸を施術するのではありません。
人の身体に触れ、その人の反応点(治療点)を感じ取って、治療をします。
その「触れる」ことにも意義があり、科学的にも検証されてわかってきていることもあります。
(ただ触ればいいというわけではありません。)

日本独自と言えば、鍼管(しんかん)を使った施術もそうなのです。
盲目の人にも使いやすいように刺鍼するときに痛みが出にくいようにもなっています。
日本人の繊細さや器用さ、相手を思う気遣いなどが、日本鍼灸の発展につながっていると思います。

また、東洋医学(鍼灸)と西洋医学の比較もありました。
西洋医学の優位な点は多々あります。
ただ、より本質的な治療としては、東洋医学でしょう。
それは疾患に注目する対症療法ではなく、なぜその病に至ったのか?を考える点にあると思います。
死を見つめる医療ではなく、「生を見つめる医療」とも呼ばれていました。

他にも鍼灸の最新の研究はもちろん、ips細胞技術や遺伝子発現の多様性など、興味のある話が満載でした。
鍼灸は、身体全体を注目することから、その分野も多岐にわたります。
基礎研究から、痛み、運動器・スポーツ、内科・婦人科領域、難病、癌治療、そして教育や古典などなど。
それを2日間に詰め込むわけで、内容も濃くなります。

ちなみに、今年の学会会場は「東京大学」でした。
今回、はじめて足を踏み入れました。


(赤門)


(安田講堂)


(図書館)

立派な建造物と大きく育った木々の様子から、その歴史を感じました。
そのままずっと居たくなるようないい雰囲気でした。
(広い構内を革靴で歩き回り、足は痛くなりました。)

東京に行った友人とも出会い、刺激になりました。
これからまた臨床に生かしていきたいと思います。
 
 

はり灸レンジャーで4回目の熊本訪問

熊本へのボランティアや新年度の準備もあり、ブログの投稿をすっかりご無沙汰してしまいました。そのはり灸レンジャーによる熊本ボランティアの概要と感想です。(院長、副院長と続きます。)


一日目 2017/3/19(日)

当日、芦屋駅から大阪行きの始発電車に乗って、新大阪へ向かいます。熊本へは、新大阪から約3時間で到着します。(東北まで高速バスで13時間かけて行っていたことを思うと、随分近く感じます。)熊本で他のメンバーとも合流し、最初の目的地へ向かいます。(今回のメンバーは、鍼灸あんまマッサージ指圧師1名、鍼灸師3名、アロマインストラクター1名の計5人。私たちは前回に引き続き、夫婦で参加でした。)

【益城町】木山仮設団地

ここは前回11月の訪問に引き続き、2回目の訪問でした。益城町で2番目に大きい仮設団地です。集会所もいくつかあり、前回とは違う集会所の利用となりました。

住民の方への告知が十分ではなかったようですが、当日の呼びかけで、まずまずの盛況ぶりでした。子どもたちやボランティアの方も来られ、にぎやかになりました。毎週子どもが集まれるイベントをされていたり、地域の方によっていろいろな企画もされていました。集会所の壁に貼られていた、東北からの励ましの声も、印象的でした。

 

【御船町】地域の食堂

こちらも前回に引き続き、2回目の訪問でした。被災されたのは、仮設住宅にいらっしゃる方だけではありません。被害を受けながらも、自宅に住まれている方もおられます。また、「みなし仮設」と呼ばれる民間の賃貸住宅を仮の住まいとして入居される被災者の方々もおられます。そして、そちらの方への支援が、十分に行き届いていないという話はよく聞きます。地域の拠点とも言えるこちらでも、そういった支援の届きにくい、孤立してしまいがちな被災者の方々のことを思われる声をお伺いしました。また、地元に戻って、復興の為にボランティアをされている方にもお会いしました。被災されたご自身たちが、どうやって地域を支えようか、何ができるのか、模索され、行動される姿に心動かされました。

 

二日目 2017/3/20(月・祝)

【南阿蘇村】南阿蘇ケアサービス

こちらは、昨年の8月以来、2回目の訪問でした。前回の夏の暑さから一転、雨もあってか、この時期でも寒さを感じました。

こちらでは、福祉施設サービスの利用者をはじめ、スタッフの方々にも施術を行ないました。トンネルが開通し、熊本市内から南阿蘇まで前回より20分程の短縮ができていました。しかし、まだう回路通勤の負担は続いているようです。ボランティアもあまり入らない地域で、レンジャーの訪問が大変喜ばれました。

介護福祉の現場は、ただでさえ人手不足、重労働です。そんな中での被災です。職員の方々の疲労が際立っていました。

 

三日目 2017/3/21(火)

【御船町】旧七滝中仮設団地

こちらは、昨年に引き続き、3回目の訪問です。1回目の訪問は、はじめて談話室が使われたような時期で、コミュニティもまだこれからという時でした。集まる住民の方々も、どこかよそよそしい感じがしていました。しかし今回は、外で歩かれている方を呼び込まれたりと、親しくなられている様子も見受けられました。やや山間にある仮設ながらも、活気がありました。しかし、東北でもありましたが、病院が遠いなど医療サービスの不便さが、気になりました。病院に行くほどでもない程度の症状に、セルフケアが役立ってもらえればと願います。

 

今回の活動は、全て訪問したことのある場所でした。ところが、用意した新しいカルテ50枚が足りなくなるほど、初めての施術の方が中心でした。鍼灸が初めてという方も多かったです。もちろん、以前に施術を受けられて、今回を楽しみに待たれていた方もおられました。しかし中には、混雑ぶりを見て、「前回受けたから」と、遠慮される方もおられました。被災者の方が、お互いに気遣われ、支え合われている様子も、印象的でした。

また、昨年から私たちボランティアをコーディネートして下さった方とも再会することができました。今回の全ての訪問地も、直接お会いして顔と顔のつながる関係があってこそできた活動です。こういった、1回切りではないボランティア訪問が、活動の場を広げてくれていると感じます。

復興には長い道のりですが、私たちにもできることを、今後もサポートさせて頂きたいと思います。

(院長)

 


 

私個人としては3回目の熊本訪問です。最初の参加地である、益城町、御船町、南阿蘇への再訪でした。前回には行けなかった南阿蘇にも伺え、懐かしい方との再会もありました。

益城町、御船町では震災後の緊急支援でサポートに入られていた団体がコーディネートをしてくださいましたが、今回からは地域の受け入れ団体と直接のやり取りでの初めての活動です。

益城町木山仮設住宅では、仮設にお住まいではない、地域の方も集会所のイベントに参加できるようになっており、活気がありました。伺った日も地域のボランティアの方が毎週開いている子供の集いの日でした。子供も、そのお母さんも、企画されたボランティアの方への施術もでき、充実した活動になりました。仮設にお住まいではない、地域のボランティアの方も皆さん被災されていました。地域の繋がりを作るために何ができるのか、皆さんが考え、お互いを支えておられました。仮設での新しい暮らしが少しでも過ごしやすくなることはもちろん、仮設には入らなくて済んだ方も、生活の立て直しにサポートが必要なのは同じ。仮設を拠点にして、地域ごと復興していこうという気持ちが伝わりました。

御船町では震災前からの繋がりが保たれた地域2か所での活動でした。前回受けられた方が来られ、良かったからと声掛けもしてくださり、とても充実した活動になりました。地域の人の明るさ、マンパワーを感じました。地域の繋がりがあれば、一人一人の不調にも気づくことができます。震災後に続く、体の不調についても、隣近所で把握しておられ、「大丈夫?」という声かけもできていました。すぐ近くでなくても、近隣の住民が困っていないか、意識を向けておられる方もおられました。人は「気遣われている」と感じるだけで心強いのだと思います。地域の方の、その大切な心遣いが印象に残りました。御船町の地域支え合いセンターの職員さんに伺うと、私たちが活動した御船町の2か所は、特に良い雰囲気のできた所なのだそうです。全ての地域や仮設住宅があのようになれば良いのでしょうが。

南阿蘇では、地域の福祉を支える福祉施設での活動でした。利用者さんとスタッフの方への施術でしたが、高齢の利用者さんよりも、スタッフの方々の疲労が気になりました。もともと忙しい業種であるスタッフの方々も、皆さん被災されています。トンネルが開通して山越えは無くなったものの、迂回通勤の負担も続いていました。周囲に身体をケアする施設も少ないようで、多忙もあり、メンテナンスを受ける機会のない方が、ほとんどでした。前回よりは環境が落ち着いたと話されていましたが、身体の疲労が際立ち、心に残る場所になりました。

今回の訪問を終えて、熊本の方々の人の温かさ、支え合う気持ちの強さが印象に残りました。地域の方々のお陰で沢山の方に施術し、セルフケアをお伝えすることができました。私たちのボランティアをきっかけに、鍼灸に通われたという嬉しいお話も聞けました。

まだまだ生活の不便や負担は続いています。被災された皆さんが少しでも過ごしやすくなられるよう、これからも、私達にできることを続けていこうと思います。

(副院長)

 

 

3/11を迎えて

東日本大震災から丸6年の今日、芦屋市では訓練の緊急速報メールが一斉送信されました。

朝10時になると、SORAでも皆さんのスマホが一斉に鳴りだしました。

 

節目に災害時の行動を改めて想像し、また日々の平安の有難さを感じることができます。

院長、副院長が参加しているはり灸レンジャーの活動も7年目を迎えます。

今年も東北での活動と昨年から加わったの熊本での鍼灸活動を予定しています。

まずは今月19日から熊本での3日間の活動が始まります。

 

関西には東北から避難され、生活されている方も多くおられます。

今朝の新聞では阪神間で109世帯298人、そのうち芦屋市には19世帯44人の方が今も避難生活を送られているそうです。

これからの活動として、こちらに避難されている方々への鍼灸ケアもできればと模索しています。

できることを少しづつ続けていこうと思います。

THE SCIENCE OF YOGA

前回の本に続き、科学的に知りたくなるのが性格のようです。
患者さんが、ヨガをされていたり、ヨガの指導をされていたりと、よく話題にもあがります。
が、私(院長)は経験もなく、どういったものか、わからないでいました。
運動や体操の一つで、今の現代生活に合っているのだろう(流行りから)という程度にしか思っていませんでしたが、この本を読むとまた印象は変わりました。

単に「ヨガはいいですよ」と書かれているのではなく、リスクや負の影響についても科学的に検証されていて(参考文献の紹介だけでも60ページ近くあります)、逆にヨガに対して良い印象が持てました。
(原著者はヨガ歴40年のヨガ愛好者でもあり、バイアスもありそうですが。)

意外だったのは、「ヨガは身体の代謝率の低下に極めて効果的」ということ。
つまり、「すべての条件が同じならば、ヨガを実践する人は燃焼するカロリーが少ないため、体重が増え、脂肪が蓄積されやすくなる。」ということです。

しかし、私の知る限りのヨガの先生や実践者は、筋肉質でスリムな体型の方も多いように思います。
それは、代謝率を低下させたとしても、それ以上の(ダイエット)効果として、「ヨガ行法によって身体に対する気付きが高まることや、心が落ち着いてストレスによる摂食が減ることなどが考えられる」というものだそうです。

それは、鍼灸治療でも同じことがあると思います。
「鍼灸でダイエットできますか?」という質問は度々受けてきました。
ここに鍼を刺せば痩せるなんてことは、知りません。
でも、「ストレスを軽減することで、食欲が落ち着き、痩せることはある」とは答えます。
ストレスを紛らわせる為に、食に走ってしまうことはあると思います。
慢性的にストレスが加えられると、前頭前野の機能が低下し、思考力・判断力・集中力が低下して、感情や衝動の抑制が上手く働かなくなるとも言われています。
そのストレスを軽減することができれば、鍼灸もダイエットに効果的なのです。

話がそれましたが、ヨガの魅力の一つは、「呼吸」ではないでしょうか。
頻呼吸で、体内のCO₂蓄積量、血中濃度が低下します。(O₂が関わっているわけではないことはポイント。呼吸に応じてO₂量が変化するものではないのです。安静時の酸素量は、ほぼ飽和状態なので。)
その頻呼吸はいわゆる過呼吸とも呼び、行き過ぎると、立ちくらみやめまい、頭痛、意識の喪失などもあり得ます(呼吸性アルカローシス)。
しかし、適度に抑えることができれば、気分を高揚させ、アドレナリンを放出させたりと、自律神経系・免疫系に影響を与えることもできるのです。

逆に徐呼吸となれば、CO₂の排出が抑えられ、血中濃度は上昇します。
「その結果として脳血管は膨張し、脳が酸素を取り入れる量が、増加」します。
それは、「精神面に強い効果があり、穏やかな覚醒状態やありのままの気づきが促される」ようです。
「極めて心地よい静寂感」とも称されています。
動物が周囲を慎重に探り警戒して身構えるかのように。

つまり、「早い呼吸法は興奮させ、遅い呼吸は落ち着かせる傾向にある」のです。

また、ポーズによっても(頭立ち、肩立ち)、頸動脈圧を調節し、自律神経系に作用できることが書かれています。
しかし、そのポーズによっては、椎骨動脈等へ負担をかけ、深刻な損傷が生じ得ることもあります。
従って、ヨガも素人判断で実践するよりも、よく勉強された信頼のある先生に指導してもらうか、自分でしっかり理解して行なうのが賢明なのでしょう。

まずは呼吸法からでしょうか。
私たちも取り入れてみたいと思います。

 

 

2017-03-07 | カテゴリー : その他, 本 | 投稿者 : sorashiya

A journey into the Science of Mind Over Body

「病は気から」なんてことは、重々承知です。
それを科学的にも知りたいと思うのは、理系頭なのでしょうか。
でもそれがわかるならば、気から病にもアプローチできるわけで。

とても読み応えのある本でした。
読書のあと、振り返ってメモ書きを残すのですが、その多いこと。

その中から患者さんや身近な人に向けてもいいと思ったものを、いくつか挙げたいと思います。
(治療師の方は、全文のご一読をおすすめします。)

p8
実体のない非物質的な治療が実際に効果を出している

p11
測定できる物質的なものに集中するあまり、心が持つ実体のない効果を、二の次にするようになってしまった

p73
ノセボ効果は、「周囲の何かがおかしい」という心理的なヒントによって引き起こされる
脅威、不安、不快なヒントが痛みや吐き気の症状を引き起こすことができるなら、安全で安定していると感じること、これから気分がよくなると信じることには、その逆の効果がある。

p162
「大切なのは、没頭すること」
脳が意識的に何かに注意を向けられる能力は決まっている。その能力は上げることも、下げることもできないが、注意を向ける対象を選ぶことはできる。
痛みに注意を向ければ、その感覚が強くなる。
しかし、何か他のこと -安全で、愉快で、遠くにあるもの- を考えれば、痛みは薄れる。
視覚イメージには、特に注意をそらす効果がある。

p191
どこで産むのであれ、精神的なサポートが非常に重要になる(お産について)

p206
要するに、私たちは人間であり、機械ではない。医療を受ける時には精神状態が重要となる。

p216
喫煙や飲酒という行動因子を制御しても、ストレスとなる日々の出来事によって特定のがんのリスクが高まる

p218
ストレスを感じると、人は病気になるだけではない。老化も進むのだ。

p224
特に子ども時代の環境は、その後の人生におけるストレスへの感受性に影響を及ぼす

p237
瞑想がストレスを減らし、心身の健康を向上させるという科学的な主張

p250
瞑想は「むしろ時間を与えてくれます。次々にやってくる無意味な思考を追いかけなくなる分、時間ができる」

p260
それは一時的な状態ではなく、瞑想は脳の物理的構造を変えられる

p270
社会的「つながり」が健康寿命のカギとなる

p276
まわりから拒絶されたり、疎外感を抱いたりすると、体に痛みを感じたときと同じように脳内のある領域が活性化する

p277
誰かと一緒にいても、相手から気遣われていないと思えば、孤独を感じる

p283
子ども時代に逆境にさらされると、成長途中の脳がストレスに敏感になる
さらに、エピジェネティクスによって、幼少期のトラウマ -特に厳しい社会環境- が生理機能に組み込まれる可能性もあり、のちに慢性疾患に罹る
幼少期に(あるいは胎内で)経験する逆境が、のちに炎症レベルを上げ、免疫系を脅威に敏感にするタグを遺伝子につけることはあり得る

p290
老化に伴うマイナス面ばかりに目を向け、プラス面には十分に目を向けていません。プラス面とは、人生で積み重ねてきた知恵と知識のことです。
高齢者のケアの仕方を変え、できないことを手助けするのではなく、その能力を活用するようにしたらどうだろう。

p348
高い目標を持っていれば、個人的な幸せが脅かされても、感じるストレスが小さくて済むと言う。たとえ自分が死んでも、自分が大切にしたものは生き残っていくから。
言い換えれば、自分は何か大きなものの一部だと感じていれば、日々の悩みに対処しやすいだけでなく、いつかは死ぬという、人間が抱える最大の恐怖心を和らげることができる。

p368
脳が生理機能の多くの要素を制御し、ホルモンや天然の鎮痛剤から、免疫系が持つ兵器まで、いろいろなツールが体に備わり、症状を和らげ、病気と闘っている。
ある基本原理がある。それは、怪我や病気で危機的な状態にあっても、日常生活においても、自分は安全で、気遣われ、状況を掌握していると感じていれば、体の調子がよくなるということ。
痛みが軽くなり、疲れにくくなり、病気をしなくなる。体のために機能する。

p385
体と心は絶妙に調和しながら進化し、あまりに完璧に統合しているため、片方から切り離し、別のものと見なすことはできない

といったところでしょうか。

原著や引用文献を調べたわけでもないので不確かなところもあるかもしれませんが、著書は Nature などの記者、編集者をつとめられていたということで、信用度は高いと思います。

最近注目されている、瞑想やマインドフルネス、MBCTについても取り上げられています。
それらを科学的に証明しようとしつつも、
「瞑想に二重盲検臨床試験を行うのは不可能」
とありました。

それは、鍼灸でも同じことが言えます。
偽鍼を用いて比較する研究もありますが、偽鍼でも(皮膚に刺激を与えることで)効くことも考えられますし、そもそもの治療ポイントが従来の経穴で、その人にとって相応しいものでないことも考えられます。
鍼灸とプラセボの効果を分けるのは、難しいものです。
だから、鍼灸の効果が、プラセボ効果であるとは言えません。

もちろん、そのプラセボ効果を、否定や侮ってもいません。
医学で「二重盲検臨床試験」が重要視されていることは、プラセボの効果を認めていることに他なりません。

鍼灸の効果とプラセボの効果、どちらも引き出せることが、何よりなのです。

 

 

8037日目

やはり今日は特別な一日です。
5時46分には、「そうそう、こんな朝(暗さと寒さ)だった」と思い返します。

神戸新聞には、
「8037日目の神戸から、
279日目の熊本のみなさまへ。」
というタイトルで、震災の復興支援に継続性の大切さが語られていました。
(ちなみに東北からは、2140日目のようです。)

年々あの日のことを思い返すことが少なくなっているのは、前に進んできたからこそですね。
傷跡は決して無くならなくとも、小さく、そして気にならなくなることはあると思います。

震災後に建てられた実家も今年で20年。
ローンもようやく折り返し地点です。

健康に暮らせていることが本当に何よりです。